ミッドソール素材 ブランド別比較レビュー!
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ランニングシューズに使われるミッドソール素材が注目される時代になってきました。

各メーカーが発表する、「新素材は従来の〜より◯%軽量で◯%反発性が高く〜」というプレスリリースをこう見て思ったことはありませんか?

みんな良いことばかり言ってるけど、結局どれがいいの?と

そんな声に答えるべく、忖度なしに各メーカーの素材比較をしてみました。

あくまでも個人的な感覚ですので、参考程度にお考えください。

EVAとポリウレタン

ミッドソールが搭載され始めた1970年代の初期の頃は、ラバースポンジをその素材に使用するのが一般的でしたが、ほどなくしてEVAとポリウレタンという2種類の合成樹脂が台頭します。

EVAはエチレンビニールアセテートの略で、軽量なのが特徴です。

ポリウレタンはEVAより重くはなりますが、よりクッション性と耐久性に優れた素材です。

登場以来、高機能なランニングシューズにはこれらの素材が使われることになりましたが、レースに使われるような軽量タイプのシューズにも使われるようになったのがEVAです。

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NIKE(ナイキ)

ナイキのミッドソールは長らく「ファイロン」の時代でした。

後に「クシュロン」や「ルナロン」が登場し、近年では「リアクト」や「ズームX」が主流となってきました。

ズームXはヴェイパーフライ4%に搭載されたことで話題となった航空宇宙産業で使用する素材ですが、そもそもこの素材の出現によりミッドソールの素材が何であるかが話題になるようになったと感じています。

現在ではナイキをまねて軽量性と反発性を併せ持つ素材を各社が開発していますが、未だにズームXの優位性は揺るぎません。

Phylon(ファイロン)

EVAの1種で、長らく使われている優秀な素材がファイロンです。

ファイロンを使っているのはズームストリーク7などの軽量レーシングシューズや、ズームグラビティ2などの安価な練習用シューズです。

安価で軽量で高反発であることから、長い間使われてきました。

しかし、これらのファイロン使用モデルが廃盤になるのとともに、2021年以降のモデルではほとんど搭載モデルを見なくなりました。

Cushlon(クシュロン)

ファイロンの次に登場したのがクシュロンです。

これはファイロンの進化版であり、素材もファイロンに近いようですが、ファイロンより軽量で柔らかく、耐久性が高いのが特徴です。

ファイロンと比べて柔らかいのはもちろんですが、後に開発されるルナロンや現在でも主流のリアクトと比べても柔らかいです。

さらにクシュロンにはクシュロンSTとクシュロンLTという種類がありました。

STはソフトの略でLTはライトの略と思われ、より柔らかいSTと、より軽いLTの2種類です。

クシュロンSTが使われているナイキのズームランニングシューズは、現行モデルではなくなってしまいました。

ズームペガサス36はとにかくクシュロンSTの柔らかさがよくわかるシューズでしたが、37からリアクトに変更されました。

一方でクシュロンLTが使われているのは、ズームストリークLT4ズームエリート10といった軽量モデルです。

しかし、それらが廃盤になった2021年あたりからSTやLTという表記は消え、クシュロンという表記しかなくなりました。

表記が消えるのとともに、機能的にはそれぞれの劣る方(STの重さとLTの柔らかさ)になってしまった感じがします。

現在ではクシュロンはズームライバルフライ3ズームウィンフロー8などのコスパ系モデルにのみ搭載されています。

Lunarlon(ルナロン)

21世紀になってさらに進化したクッショニングシステムがルナロンです。

これは硬くて反発性のあるファイロンの中に柔らかいクシュロンを挟んだ技術です。

ルナロンはバスケシューズやゴルフシューズにも採用され、ランニングシューズとしてもルナグライドやルナスパイダーなど、これまでのズームシリーズとは別のルナシリーズが発売されます。

ところが今となっては後発のリアクトフォームが開発されたこともあってルナロンはほぼ淘汰されました。

ルナロンクッション自体はルナシリーズだけでなくズームシリーズなどにも提供されていました。

ズームボメロ13や初代ズームフライなどがルナロンでしたが、どちらも後継シューズ(ズームボメロ14・ズームフライ フライニット)にはリアクトが採用されています。

このことから、ルナロンよりリアクトの方が性能的に上という印象を受けます。

実際に履いた感触としても、反発性のファイロンと弾力性のクシュロンと比べて、ルナロンはどっちつかずの印象です。

以前からあったファイロンやクシュロンの方が後発のルナロンより長生きしたのはそのためでしょう。

React(リアクト)

ファイロン・クシュロン・ルナロンがEVAなのに対し、ポリウレタン系のミッドソールとして新しく誕生したのがリアクトです。

ポリウレタンはEVAより重いものの、クッション性と耐久性に優れています。

それ故にこれまでシリアスランナー向けシューズにはEVA素材が一般的でした。

リアクトは他のポリウレタン系素材と比べると反発性が強いのが特徴です。

また、耐久性があるため、長く使っても反発やクッションが落ちづらいのが長所です。

ただ、EVAのファイロン・クシュロンと比較すると、重さはリアクトの方があり、反発はなく耐久性は上、クッションはファイロンよりあってクシュロンよりないというのが私の印象です。

リアクトはクッション系シューズのリアクトインフィニティランフライニット3の他、オールラウンドタイプのズームペガサス40や、レースにも使えるエアズームテンポの一部(ズームX併用)にも搭載されています。

ズームフライは初代がルナロンソールで、2代目のズームフライ フライニットからズームフライ4までがリアクトソールになりました。(ズームフライ5はズームXとSR-02)

リアクトを使ったズームフライシリーズ(フライニット・3・4)は反発力の強いシューズですが、これはリアクトの力より、リアクトソールに挟んだカーボンファイバープレートの力ではないかと思います。

zoom X(ズームX)

ズームXは航空宇宙産業で使う新素材で、軽量でクッション性が高く、それでいて反発性も強いというナイキだけでなく他メーカーを含めても史上最高のミッドソールです。

現行モデルで使われているのアルファフライ3・ヴェイパーフライ3ズームXストリークフライズームフライ5(SR-02併用)・ボメロ17(クシュロン3.0併用)・インヴィンシブル3と多種多様です。

ヴェイパーフライやアルファフライは厚底なのに非常に軽量で反発性も抜群に高いシューズです。

インヴィンシブルランはふかふかクッションの柔らかさが特徴です。

耐久性以外の弱点は見当たらず、クッション性・反発性・軽量性のどれをとっても最高の素材です。

SR-02

ジョイライドランフライニットやエアズームボメロ16(ズームX併用)・ズームフライ5(ズームX併用)で使われています。

柔らかさとクッション性はあるものの、反発性や軽量性に乏しく耐久性はあるという印象です。

ズームボメロ16やズームフライ5のようにズームXと組み合わせることで、ズームXの耐久性と安定性のなさを補完しているような印象です。(ボメロは17からクシュロン3.0とズームXの併用に変更)

CMP010

ズームストラクチャー24のミッドソール(推測)です。

推測としたのは、CMP010についての記載が乏しく、明確にストラクチャー24のミッドソール名称だと記載されていないためです。

ズームストラクチャーは22まではファイロンとクシュロンの2層でしたが23からCMP010となりました。

ズームストラクチャー以外にCMP010を見ないので、このシューズでしか判断できませんが、感触としてはクシュロンに近く、クシュロンほどの反発性はないという感じです。(ズームストラクチャー25は後述のクシュロン3.0に変更になったため、CMP010は謎のまま搭載モデルがなくなりました)

React X(リアクトX)

2024年2月現在、搭載モデルはリアクトXインフィニティ4のみです。

リアクトXは、従来のリアクトよりもエネルギーリターンが13%向上したという触れ込みです。

弾力性もかなり増していて、感触的にリアクトよりもズームXに近いです。

反発性・クッション性ともにズームXに引けをとらない素材ですが、重さがあるのが欠点です。

Cushlon3.0(クシュロン3.0)

エアズームストラクチャー25ボメロ17(ズームX併用)に搭載されています。

クシュロンには、より軽量なLTと、より柔らかいSTがありましたが、3.0はその中間といった感じの素材です。

ナイキ ミッドソール まとめ

以上、ナイキのミッドソールについて書きましたが、反発性・クッション性・軽量性・耐久性を比較してみると私の感覚では以下の通りです。(現在ほぼ使われていないファイロン・ルナロン・CMP010は除きます)

反発性クッション性軽量性耐久性
ズームXズームXズームXリアクト
リアクトXリアクトXクシュロン3.0リアクトX
リアクトSR-02クシュロンSR-02
クシュロン3.0クシュロン3.0SR-02クシュロン3.0
クシュロンクシュロンリアクトクシュロン
SR-02リアクトリアクトXズームX

ミッドソール自体の厚さや密度、ズームエア・プレートの有無などにもよるため、あくまでも参考程度にしてもらえればと思います。

なお、ナイキのシューズについてのレビューは「ナイキ ランニングシューズ徹底レビュー!スペック・特徴まとめ」の記事を参照してください。

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asics(アシックス)

ナイキのヴェイパーフライ4%が発売されて以来、売上シェアでナイキに大きく水をあけられ2021年の箱根駅伝ではアシックスの着用者ゼロということで話題にもなりました。

2020年にアシックスで初めてのカーボンプレート入りシューズであるメタレーサーが発売されましたが、大コケでした。

これは反発性より軽量性が売りであるフライトフォームをミッドソールに使っていた影響も大きいです。

しかし、2021年のメタスピードシリーズと2022年のメタスピードプラスシリーズの発売により、大きく巻き返しています。

メタスピードシリーズには反発性がありながらも軽量なフライトフォームブラストターボが搭載されたことが大きな要因と言えます。

SpEVA(スピーバ)

従来素材のEVA(エチレンビニールアセテート)とゴム毬のような特性をもった樹脂の配合設計により開発されたミッドソール素材です。

軽量さやクッション性より反発力を上げようという材料開発の流れから生まれました。

後のフライトフォームプロペルやフライトフォームブラスト開発につながる考え方です。

現行モデルではほとんど見なくなりましたが、ターサージャパンやスカイセンサージャパンなどのジャパンシリーズに使われています。

なお、ジャパンシリーズとはMADE IN JAPAN(日本製)のランニングシューズで、昔ながらのデザインとスペックのまま、アップデートすることなく細々と販売を続けているモデルです。

Solyte(ソライト)

SpEVA(スピーバ)のような高反発素材の開発ではなく、いかに軽量化するかという方向性の研究から生まれたのがSolyte(ソライト)です。

従来のEVAスポンジと比べると半分の軽さなのに衝撃吸収性は約20%アップという素材です。

しかし、Solyte(ソライト)はSpEVA(スピーバ)以上に現在では見ることはなくなりました。

それは、同じく軽量性を求めて開発されたフライトフォームの台頭によるためです。

FlyteFoam(フライトフォーム)

Solyte(ソライト)と同じくいかに軽量化するかという方向性の研究から2015年に生まれたのがフライトフォームです。

従来のEVAより約55%軽量化に成功し、2022年現在でも広く使われているミッドソール素材です。

このフライトフォームを使ったアシックス最初のカーボンプレート入り厚底レーシングシューズはメタレーサーです。

しかし、当時すでに流行していたナイキのヴェイパーフライに対して圧倒的に反発性で劣っていたこともあり、メタレーサーは全く流行りませんでした。

後にフライトフォームプロペルやフライトフォームブラストなどの反発系素材が開発され、レーシングシューズは反発性が重視される流れになりますが、フライトフォームは軽量さではそれらより上回っているため現在も生き残っています。

FlyteFoam Lyte(フライトフォームライト)

FlyteFoam Lyte(フライトフォームライト)は、セルロースナノファイバーという高機能素材を活用し、軽量性と耐久性を高次元で両立させたミッドソール素材です。

スポンジの気泡を補強する素材としてセルロースナノファイバーを使用することで、軽量性はそのままに強度を約20%、耐久性を約7%高めています。

FlyteFoam Lyte(フライトフォームライト)は、ゲルニンバス21やゲルカヤノ25、ダイナフライト3などに搭載されていました。

しかし、ゲルニンバスやゲルカヤノは次のモデルからミッドソールは再変更され、ダイナフライト3はすでに廃盤となってしまったため、現行では使われなくなった素材です。

「ライト」という名前のような軽量化はできなかったのと、耐久性うんぬんより反発性が重視されたことが、このミッドソールが廃れた要因だと考えられます。

FlyteFoam Propel(フライトフォームプロペル)

FlyteFoam Propel(フライトフォームプロペル)は、従来のフライトフォームより推進性・反発性に優れた素材です。

Propelとは「推進」を意味しています。

FlyteFoamの刻印の右側に、「まる書いてちょん」してあるマークがフライトフォームプロペルです。

フライトフォームプロペルは通常のフライトフォームより反発性に優れるものの重さがあるため、フライトフォームと併用されるケースも見受けられます。

ソーティーマジックRP6(フライトフォーム併用)・ライトレーサー4グライドライド3(FFブラストプラス併用)などに使用されていますが、今後はおそらくブラストやブラスト+に置き換えられていくでしょう。

FlyteFoam Blast(フライトフォームブラスト)

FlyteFoam Propel(フライトフォームプロペル)よりさらに反発弾性を高めた素材がFlyteFoam Blast(フライトフォームブラスト)です。

名称は長いため、ミッドソールには「FF Blast」と省略表記されています。

ノヴァブラストをはじめとするブラストビヨンドシリーズ(ノヴァブラスト・ダイナブラスト)で初めて搭載されました。

しかし、反発性はありながらも重さもかなりあるため、現在ではより軽量なフライトフォームブラストプラスに置き換えられるケースが見受けられます。

マジックスピードは初代のみ、ゲルカヤノは28のみの搭載で次作から置き換えられました。

ノヴァブラストは2までFFブラストでしたが、3からFFブラストプラスに置き換えられました。

FFブラストは、ダイナブラスト3・ターサーRP3エボライドスピード2に搭載されています。

FFブラストプラスに変更されて廃れる流れかと思いましたが、同時にフライトフォームやフライトフォームプロペルからブラストに変更される流れもきています。

FlyteFoam Blast Turbo(フライトフォームブラストターボ)

フライトフォームブラストターボはアシックス最上級のミッドソールです。

メタスピードシリーズ(メタスピードスカイメタスピードスカイ+メタスピードエッジ+)とS4(フライトフォーム併用)・スーパーブラスト(ブラストプラス併用)に使われています。

正式名称はかなり長いので、「FF turbo」とミッドソールに刻印されています。

反発性という点にのみ着目すると通常のブラストの方があるような気もしますが、軽量性では圧倒的にターボが上です。

のちにFFブラストプラスというミッドソールが登場しますが、プラスとターボを勘違いして認識している人も多いようです。

FlyteFoam Blast Plus(フライトフォームブラストプラス)

マジックスピード3グライドライド3(フライトフォームプロペル併用)・GT-2000 12に搭載されています。

正式名称はかなり長いので、「FF Blast+」とミッドソールには刻印されています。

その特徴としては通常のFFブラストより軽量で、反発性はやや劣るものの、総合力では最上級のFFターボに次ぐ素材です。

FlyteFoam Blast Plus Eco(フライトフォームブラストプラスエコ)

ゲルニンバス25で初搭載され、ゲルカヤノ30ノヴァブラスト4ゲルニンバス26と次々に搭載されたミッドソール素材です。

メーカーの説明によると、通常のブラストプラスとブラストプラスエコとの違いはリサイクル素材を約24%配合しているか否かという点で、機能的には変わらないようです。

アシックス ミッドソールまとめ

アシックスでは上位モデルのほとんどで「フライトフォーム」シリーズが使われているため、正式名称が長いのがネックです。

現在ほぼ使われなくなったスピーバとソライトとフライトフォームライトと、機能的にはフライトフォームブラストプラスと同じだとされるフライトフォームブラストプラスエコを除いたフライトフォームシリーズのそれぞれの比較表を作成しました。

反発性クッション性軽量性耐久性
フライトフォームブラストフライトフォームブラストフライトフォームフライトフォーム
FFブラストターボFFブラストターボFFブラストターボフライトフォームプロペル
FFブラストプラスFFブラストプラスFFブラストプラスFFブラストプラス
フライトフォームプロペルフライトフォームプロペルフライトフォームプロペルFFブラストターボ
フライトフォームフライトフォームフライトフォームブラストフライトフォームブラスト

ただし、これはメーカー発表のものではなく私の感覚です。

ゲルやカーボンプレートの有無、厚さなどによっても変わってくるので参考程度にお考えください。

アシックスの最上級のミッドソールがフライトフォームブラストターボであることは間違いありませんが、フライトフォームブラストの方が反発性もクッション性も高い気がします。

ただ、それらはわずかな差ながら、重さは大きな差でターボの方が軽いため、バランス的には圧倒的にターボが上です。

なお、アシックスのシューズについてのレビューは「アシックス ランニングシューズ徹底レビュー!スペック・特徴まとめ」の記事を参照してください。

adidas(アディダス)

アディダスのランニングシューズは、「1秒でも速く走りたいランナーへ」向けたアディゼロシリーズを中心に構成されています。

かつてアディゼロシリーズではブーストフォームを使うのが一般的でしたが、現在ではライトストライクとライトストライクプロに置き換えられています。

ブーストフォームはアディゼロとは別路線のウルトラブーストシリーズで生き残っていますが、速く走る目的のシューズには使われなくなっています。

その他、アディスターといった、これまでアディダスが弱かったジョグ専用モデルも発売され、じわじわ人気が出ている様子です。

Bounce(バウンス)

バウンスはアディゼロシリーズではあまり見なくなったミッドソールですが、スーパーノヴァという初心者向けのシューズで使われています。

バウンスは反発性ならライトストライクに劣りません。

クッション性もあります。

しかし、重さがあるためライトストライクが登場してからはライトストライクに置き換えられてしまった感じです。

アディゼロシリーズではベコジ2.0にバウンスが使われていますが、おそらくこのモデルは廃盤です。

廃盤でなくてもライトストライクに置き換えられることが推測されるため、アディゼロシリーズからは完全になくなりそうです。

boost(ブースト)

2013年に発表され、一世風靡したのがブーストフォームです。

エナジーブーストに初搭載されたブーストフォームは、タクミセンやタクミレン(現在は廃盤)などアディゼロシリーズのトップモデルにも搭載されました。

バウンスもブーストもクッション性・反発性の強い素材です。

比較すると、蹴り出す時に推進力を生むようなバウンスと違い、ブーストはいったん沈み込んで自然と前に押し出してくれるような反発性です。

しかし、ブーストもアディゼロシリーズからはほぼ姿を消し、ウルトラブーストシリーズとスーパーノヴァシリーズにて現在は生き残っています。

Lightstrike(ライトストライク)

ライトストライクはEVAと同じ素材でありながら、従来より40%の軽量に成功した素材です。

また、同じEVA素材であるバウンスよりも反発性にすぐれていると言われていますが、反発性に関してはそれほど大差がないという印象があります。

後に開発されるライトストライクプロより硬さはあり、反発性は劣るものの軽量性ではひけをとりません。

アディゼロRC5には単独、アディゼロSLにはライトストライクプロとの併用で使われています。

Lightstrike PRO(ライトストライクプロ)

クッション性・反発性・軽量性など全てをハイレベルで実現した低密度高反発ミッドソールです。

ライトストライクと名称は似ていますが、素材は全く異なります。

EVA素材で硬さのあるライトストライクに対し、ライトストライクプロは柔らかくて弾力のある別素材です。

アディダスの最上級モデルであるアディオスプロ3タクミセン10はもちろん、アディゼロジャパン8アディゼロボストン12(ともにライトストライク2.0併用)にも反発性を高めるために搭載されています。

REPETITOR(レペティター)

クッション系シューズであるアディスターに搭載されているミッドソール素材です。

アディスター・アディスターCS以外に搭載されているランニングシューズはありません。

クッション性はあり、軽く、反発性はあまりないのが特徴です。

REPETITOR+(レペティタープラス)

REPETITOR(レペティター)と同じくアディスター・アディスターCSにのみ提供されています。

REPETITOR+(レペティタープラス)の方が硬くて安定するため、かかと周り全体を覆って安定性を高めています。

しかし、単独で使うには硬すぎるという気もするため、REPETITOR(レペティター)とセット使用限定になるかと思う素材です。

アディスター以外に使用されていないため、硬い以外の特徴はよくわかりませんが、広く使われることはなさそうな素材です。

Lightstrike2.0(ライトストライク2.0)

アディゼロジャパン8アディゼロボストン12(いずれもライトストライクプロ併用)で初搭載されたミッドソールです。

名称からしてライトストライクの改良版程度と思いきや、ライトストライクプロに近い柔らかさの素材です。

DREAMSTRIKE+(ドリームストライクプラス)

スーパーノヴァライズで初搭載されたミッドソール素材で、ライトストライクプロにインスピレーションを得て作られた新素材とのことです。

スーパーノヴァ2に使われているバウンスという素材と比べて圧倒的に柔らかく、アディゼロシリーズなど広く使われているライトストライクに比べても柔らかい素材です。

しかし、柔らかさや反発性ではライトストライク2.0ほどではないかな?という感じがします。

アディダス ミッドソールまとめ

アディスターシリーズにのみ使われているレペティター・レペティタープラスを除くフォームの比較表です。

反発性クッション性軽量性耐久性
ライトストライクプロライトストライクプロライトストライクライトストライク
2ライトストライク2.0ライトストライク2.0ライトストライク2.0ライトストライク2.0
3ブーストブーストライトストライクプロバウンス
4ドリームストライクプラスドリームストライクプラスドリームストライクプラスドリームストライクプラス
5ライトストライクライトストライクバウンスブースト
6バウンスバウンスブーストライトストライクプロ

最上級のミッドソールがライトストライクプロなのは言うまでもありません。

ライトストライクは軽量さと耐久性ではライトストライクプロを凌ぎます。

ブーストはその中間で、反発性とクッション性は高いものの重いのが欠点です。

なお、アディダスのシューズについてのレビューは「アディダス ランニングシューズ徹底レビュー!スペック・特徴まとめ」の記事を参照してください。

MIZUNO (ミズノ)

かつてのミズノはナイキ・アシックス・アディダスに並ぶ4強の一角という位置づけでしたが、今はナイキはおろかアシックス・アディダスにも大きく遅れをとっています。

その一番の要因はミッドソール素材の差でした。

ようやく「ズームX」「FFブラストターボ」「ライトストライクプロ」に対抗できる素材「ミズノエナジーライトプラス」を擁するウエーブリベリオンプロが2023年1月に発売されましたが、少しシェアが回復したかなという程度です。

u4ic(ユーフォリック)

ミズノエナジー開発前の主力ミッドソール素材です。

ミズノエナジーが世に出てからは、ほぼすべてのアップデートにおいてミズノエナジーに置き換えられています。

ミズノエナジーは、従来の素材より◯%UPしましたという表現がよくされますが、その「従来の素材」がu4icです。

使用モデルはほとんどありませんが、ウエーブデュエル3(ミズノエナジーライト併用)に搭載されています。

Mizuno Enerzy(ミズノエナジー)

ミズノエナジーは、u4icより15%反発性が高く、17%柔らかさも増した素材です。

軽量さには公式サイトでも触れられていませんが、軽量性もu4icよりあると推察されます。

そのため、かつてu4icを搭載していたモデルは次々とミズノエナジーに置き換えられています。

フラッグシップモデルであるウエーブライダー27をはじめ、ウエーブリベリオンソニック2など多くのモデルに搭載されています。

Mizuno Enerzy lite(ミズノエナジーライト)

ミズノエナジーライトはu4icより35%反発性が高く、22%柔らかさも増した素材です。

通常のミズノエナジーより反発性も柔らかさもあるのが特徴ですが、それでいて軽量です。

使用モデルはウエーブデュエルプロ・ウエーブデュエルプロQTRウエーブデュエルネオ2・ウエーブデュエルネオ2エリートウエーブリベリオンプロ2(ミズノエナジーライトプラス併用)などです。

Mizuno Enerzy core(ミズノエナジーコア)

ミズノエナジーコアはu4icより56%反発性が高く、293%柔らかさも増した素材です。

その数字はトップモデルに使用されるミズノエナジーライトより高いですが、いかんせん重さがあるのが欠点です。

そのため、ウエーブスカイ6をはじめとしたクッション系シューズ(ウエーブリボルト2・ウエーブスカイネオ2・ウエーブスカイライズ3・ウエーブネオウルトラなど)に使われていますが、スピードを上げて走ることを目的としたトレーニング系シューズやレース用シューズには使われていません。

また、それだけ柔らかいだけに安定性も低く、いずれも安定性をもたせるためにミズノエナジーと併用で使われています。

Mizuno Enerzy lite +(ミズノエナジーライト プラス)

このミッドソールの投入で、ようやく他メーカーに並ぶ本格的な厚底シューズが登場しました。

2023年1月に発売されたウエーブリベリオンプロ(ミズノエナジーライト併用)に初搭載された最上級のミッドソールです。

その後はウエーブリベリオンプロ2(ミズノエナジーライト併用)・ウエーブリベリオンフラッシュ2(ミズノエナジー併用)に搭載されています。

ミズノ ミッドソールまとめ

従来の素材とされるu4icとミズノエナジーシリーズを比較すると以下の通りです。

反発性クッション性軽量性耐久性
ミズノエナジーライトプラスミズノエナジーライトプラスミズノエナジーライトプラスミズノエナジー
ミズノエナジーコアミズノエナジーコアミズノエナジーライトミズノエナジーライト
ミズノエナジーライトミズノエナジーライトミズノエナジーミズノエナジーコア
ミズノエナジーミズノエナジーu4icミズノエナジーライトプラス
u4icu4icミズノエナジーコアu4ic

フラッグシップモデルであるウエーブライダー27はジョグ用モデルとして定評がありますが、トップモデルの競争力ではトップ3ブランドには水をあけられています。

ウエーブリベリオンプロウエーブリベリオンプロ2によって周回遅れながら厚底レーシング競争で巻き返してきた感はありますが、まだまだです。

なお、ミズノのシューズについてのレビューは「ミズノ ランニングシューズ徹底レビュー! スペック・特徴まとめ」の記事を参照してください。

new balance(ニューバランス)

ニューバランスのランニングシューズは、大別してFuelCell(フューエルセル)シリーズとFresh Foam(フレッシュフォーム)シリーズがあり、その名称自体がミッドソールの名称です。

フューエルセルもフレッシュフォームも柔らかい素材です。

「弾むような反発」をコンセプトとし、「速く走る」ことを目的としたフューエルセルに対し、フレッシュフォームは「柔らかいクッション」をコンセプトとし、「長く走る」ことを目的としたシューズです。

これらに加え、薄底で軽量をコンセプトとし、すでに廃盤になったと思われるHanzo(ハンゾー)シリーズに使われているRevlite(レブライト)というミッドソール素材について解説いたします。

FuelCell(フューエルセル)

もっちりとした弾力性が特徴のミッドソールです。

吸収するような柔らかさを持つフレッシュフォームと違い、跳ね返って来るような弾力性を感じる柔らかさです。

シリーズすべてにこの素材が使われており、薄底タイプのレーシングモデルはフューエルセル5280 V2、中底はフューエルセル スーパーコンプペーサー、厚底はフューエルセルSCエリートV3と、それぞれにレーシングモデルが存在します。

トレーニングモデルとしては超厚底のフューエルセル スーパーコンプトレーナー2、やや薄底のフューエルセル レベルV3、デイリートレーナー用のフューエルセルプロペルV4などもラインナップしています。

Fresh Foam(フレッシュフォーム)

もともと海外では人気のあったシリーズですが、近年日本でも取り扱いが増え、じわじわ人気になってきました。

反発性や軽量性を求めたミッドソールが多い中で、ここまでクッション性と柔らかさを追求した素材がなかなかないためか意外とエリートランナーのリカバリーラン用などに人気が高まっているようです。

Fresh Foam X(フレッシュフォームX)

フレッシュフォームシリーズの日本での取り扱いは2021〜2022年でだいぶ増えてきた感じがします。

2022年10月現在のモデルはほとんどが通常のフレッシュフォームよりクッション性も軽量性も増したフレッシュフォームXが使われています。

中でも4代目となって初めて日本で発売されたフレッシュフォームモアV4は、柔らかいフレッシュフォームシリーズの中でも最も柔らかく厚いマックスクッションモデルです。

モアに続くクッション系モデルが1080シリーズです。

さらに1080より少しソールを薄くして下を硬くし、スピードを出しやすくしたのが880シリーズで、880にオーバープロネーション対策を施したのが860シリーズです。

Revlite(レブライト)

Revlite(レブライト)はハンゾーシリーズの初期モデルや下位モデルに使われた素材です。

反発性より軽量性に重点をおいたような素材です。

Revlite X(レブライトX)

レブライトXは従来のレブライトの上位版で、重量をそのままに反発性・クッション性を28%アップしたとされています。

しかし、搭載モデルが薄底しかないこともあって反発性やクッション性のアップ感はあまり感じられません。

ニューバランス ミッドソールまとめ

ニューバランスはミッドソール名がそのままシューズの名称になっていたりと他メーカーよりわかりやすいです。

Xのない通常盤のレブライトとフレッシュフォームを除く素材比較は以下の通りです。

反発性クッション性軽量性耐久性
フューエルセルフレッシュフォームXレブライトXフレッシュフォームX
フレッシュフォームXフューエルセルフューエルセルレブライトX
レブライトXレブライトXフレッシュフォームXフューエルセル

なお、ニューバランスのシューズについてのレビューは「ニューバランス ランニングシューズ徹底レビュー! スペック・特徴まとめ」の記事を参照してください。

ブランド間ミッドソール 比較

ここまではブランド別のミッドソール比較をしてきましたが、ここからは結局どのブランドのミッドソールが一番優れているかについて考察いたします。

各ブランドで最上級のミッドソール素材のみを対象としました。

最上級であるが故に優れていない「耐久性」、比較が難しく最上級モデルにそこまで重要ではない「クッション性」の2項目は削除しました。

その代わりミッドソール自体の「柔らかさ」と「総合評価」の項目をつけ加えました。

反発性軽量性柔らかさ総合評価
ズームXズームXフューエルセルズームX
ライトストライクプロFFブラストターボズームXライトストライクプロ
FFブラストターボライトストライクプロライトストライクプロFFブラストターボ
フューエルセルミズノエナジーライトプラスミズノエナジーライトプラスフューエルセル
ミズノエナジーライトプラスフューエルセルFFブラストターボミズノエナジーライトプラス

これはあくまでも自分の感覚の話かつ、使用密度によっても一概に言えない点もあり、異論もあるかと思います。

そのため、この順位付けとなった考察ポイントを説明します。

ミッドソール 反発性比較

反発性順位

1位:ズームX
2位:ライトストライクプロ
3位:フライトフォームブラストターボ
4位:フューエルセル
5位:ミズノエナジーライトプラス

近年ではレーシングシューズに最も必要とされるのが反発性です。

カーボンプレートやズームエアの力もありますが、ナイキの厚底レーシングシューズが今でも1番のシェアを誇っていることが、ズームXが1位の根拠です。

ミッドソール 軽量性比較

軽量性順位

1位:ズームX
2位:フライトフォームブラストターボ
3位:ライトストライクプロ
4位:ミズノエナジーライトプラス
5位:フューエルセル

軽量性の根拠としたのは、各メーカーの代表的な厚底レーシングシューズの重さです。

重量順に並べると以下の通りです。

シューズミッドソールサイズ&重さ
ヴェイパーフライ3ズームX26.5cm 185g
2メタスピードスカイ+FFブラストターボ26cm 190g
3アディオスプロ3ライトストライクプロ26cm 201g
4ウエーブリベリオンプロ2ミズノエナジーライトプラス26.5cm 207g
5フューエルセルSCエリートV3フューエルセル26.5cm 210g

26cmと26.5cmがあり、個体差もあるので一概には言えませんが、すべて実測値です。

また、1位・2位の対象シューズであるヴェイパーフライ3やメタスピードスカイ+は他の3シューズよりもソールは薄かったり、4位のウエーブリベリオンプロは最厚部が40mm以上ある上にミッドソール素材は併用だったりするので単純比較とはいきません。

いずれもかなり軽量なのは間違いないのですが、一応の順位をつけるとこんな感じというまでです。

なお、厚底レーシングシューズの重さ比較について、より詳しくは「厚底ランニングシューズ 徹底比較!重量実測値ランキング」の記事を参照してください。

ミッドソール 柔らかさ比較

硬さ順位

1位:フューエルセル
2位:ズームX
3位:ライトストライクプロ
4位:ミズノエナジーライトプラス
5位:フライトフォームブラストターボ

これは硬ければ良いとか柔らかい方が良いというわけではありません。

硬い方が安定感や推進力は生まれやすく、柔らかい方が反発性やクッション性は生まれやすいです。

ミッドソール 総合評価

総合評価順位

1位:ズームX
2位:ライトストライクプロ
3位:フライトフォームブラストターボ
4位:フューエルセル
5位:ミズノエナジーライトプラス

各社のミッドソールが出揃ってきた今、以前ほど絶対的なミッドソールではなくなりましたが、やはりズームXはバランスが良く1位です。

2位のライトストライクプロは柔らかいながらもズームXのような沈み込みもなく、6大マラソンを優勝するランナーがアディオスプロを使用するケースも多く見られるようになりました。

3位のFFブラストターボは5ブランドの中で圧倒的に硬い素材で、硬いがゆえに安定感は最も高く、沈まずに早く反発する感じがします。

4位のフューエルセルは非常に柔らかく、ズームXのように沈み込んで反発するのが特徴ですが、クッション性も非常に高く、ややクッション寄りにその柔らかさを使っている感があります。

5位のミズノエナジーライトプラスは、単独で使用しているシューズがないこともあり、順位づけは微妙なところではあります。

しかし、少なくとも反発性では他ブランドにはかなわなそうです。

まとめ

これらはあくまでも自分の感覚値としてのミッドソール比較です。

その他のクッション材や使用密度・厚さなどによっても異なりますし、人によって感じ方も違うかと思いますので参考までにしてください。

なお、各メーカーのシューズレビューや人気ランキングについては以下の記事でまとめてますので、よろしければ参照してください。

ナイキ ランニングシューズ徹底レビュー!スペック・特徴まとめ

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