
ニューバランスのランニングシューズにはFuelCell(フューエルセル)・HANZO(ハンゾー)・FRESH FOAM(フレッシュフォーム)の3シリーズがあります。
それぞれのシリーズの特徴を簡単にまとめると以下のような感じです。
弾むような反発
薄底で軽量
柔らかいクッション
この中のハンゾーシリーズには「W」「R」「T」「U」「S」「C」「V」「J」といったアルファベット1文字がモデル名につけられています。
ここではハンゾーシリーズについて、それぞれのモデルのスペックや特徴を詳しく説明いたします。
HANZO(ハンゾー)W
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WはWiner(ウイナー)の略です。
Wが発売される前は後述するSが最上級のモデルでした。
Sはサブ2.5をターゲットにした超ハイレベルモデルだったため、Sを使う人はあまりいなかったものと思われます。
そのためSを廃盤とし、少しレベルを落としてサブ3くらいをターゲットにしたWが新たに発売されました。
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HANZO(ハンゾー) Wは27cmで158gとかなり軽量です。
アッパーはスーパーブリーザブルメッシュという、かなり通気性の良いメッシュが使われています。
ミッドソールはREVLITE X(レブライトX)というソールで、これは従来のREVLITE(レブライト)から重量をそのままに反発性・クッション性を28%アップしたとされています。
とは言え、もともとREVLITE(レブライト)という素材は反発性がそこまで高いわけではないため、REVLITE X(レブライトX)も反発性の高い素材というより軽量さに優れる素材というイメージです。
反発性ではREVLITE X(レブライトX)よりフューエルセルの方が上です。
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次にアウトソールですが、DYNARIDE(ダイナライド)というグリップの効くソールが前面についています。
また、カーボンプレートも入っていないため、ソールは非常に屈曲します。
走り方としては、ミッドフットで着地し、ソールをしっかり屈曲させて前足部でグリップを効かせて地面を蹴るような感じがシューズの特性を生かせます。
また、走法としてはピッチ走法が向いています。
重量も軽くソールも薄いため、体重の軽いエリートランナー向けのレーシングシューズです。
HANZO(ハンゾー)R
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Rはracer(レーサー)の略です。
ターゲットはサブ3レベルで、見た目もWにそっくりです。
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Rはこれが3代目のモデル(V3)です。
重さは27cmで186gと軽量ですが、Wと比べると30g近く重くなります。
アッパーのスーパーブリーザブルメッシュとミッドソールのREVLITE X(レブライトX)はWと同じスペックです。
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アウトソールの形状はWと異なります。
グリップの良いDYNARIDE(ダイナライド)はWと同じく前面にありますが、後足部のラバーは耐久性やクッション性がWより高そうです。
そのため、完全レース用のWに対し、Rは薄底のスピードトレーニング用にも使えるモデルです。
なお、反発性とクッション性の上がったREVLITE X(レブライトX)が搭載されたのはV3のモデルで、V2までは通常のREVLITE (レブライト)でした。
HANZO(ハンゾー)T
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TはTrainer(トレーナー)の略で、トレーニング用を意識した作りです。
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Tはこれが4代目のモデル(V4)です。
重さは27cmで214gほどと、トレーニング用としては軽量です。
しかもミッドソールはWやRと同じくREVLITE X(レブライトX)が搭載されています。
V3は通常のREVLITE(レブライト)なのでミッドソールの変更はV4のアップデートポイントです。
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アウトソールはRと似ていますが、かかと部分はより強化され、耐久性が高そうです。
上位モデルと大きく違うのはアッパーで、通気性と軽量性を重視したWやRと違って耐久性の高いアッパーです。
クッション性や反発性はそこまで高いシューズではありませんが、幅広いトレーニングに対応できるモデルです。
HANZO(ハンゾー)U
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UはUltra racer(ウルトラレーサー)の略でフルマラソンからウルトラマラソンを意識した長距離モデルです。
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ミッドソールはREVLITE(レブライト)で、上位モデルと違ってREVLITE X(レブライトX)ではありませんが、厚みもありクッション性はあります。
しかし、その分もちろん重量もあり、27cmで270gほどです。
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アウトソールはフラットでグリップ性より安定性や耐久性を重視した感じです。
ハンゾーUは特別クッション性にも反発性にも優れているわけでもなく、重量もありコスパが良いわけでもないため、正直おすすめできるポイントはありません。
長距離を走るモデルを探しているのであれば、同じニューバランスの中でも、フューエルセルシリーズのプリズムやプロペルの方が圧倒的におすすめです。
HANZO(ハンゾー)S
SはSpecial racer(スペシャルレーサー)のSで、ハンゾーシリーズの最上級モデルとしてサブ2.5のエリートランナー向けに作られていましたが、2代目(V2)までで廃盤となりました。
神野大地選手もSではなくRを履いていたくらいなので、Sを履く人はなかなかいなかったと思われます。
Sの後継モデルとしては前述のWが発売され、サブ3ランナーレベルまで対象を広げた感じです。
HANZO(ハンゾー)C
CはChallenger(チャレンジャー)のCです。
サブ4レベル向けのシューズとして2代目(V2)まで発売されましたが廃盤になったようです。
使用シーンとしてはTで代用可能ではないかと思います。
HANZO(ハンゾー)V
VはおそらくVictory(ビクトリー)のVです。
キッズ向けモデルのため詳細は省きますが、後述するJの上位版と思われます。
HANZO(ハンゾー)J
JはおそらくJunior(ジュニア)のJです。
名前の通りキッズ向けモデルのため、詳細説明は割愛します。
[補足]型番について
ニューバランスは型番の表記の仕方がわかりにくいです。(これはフューエルセルシリーズでも同じです)
他のメーカーでは2代目モデルはシューズ名の後ろに「2」をつけて呼ぶのが通常ですが、ニューバランスでは「V2」と呼びます。
VはヴァージョンのVだと思われますが、実は公式ページの型番には「V」が入っていないため、よりややこしくなってます。
具体例を「T」のV4で挙げると以下のような型番表記となります。
- NB HANZO T M A4
- NB HANZO T M B4
- NB HANZO T W A4
1のMはメンズのMですが、実はTはV4からメンズでなくユニセックスです。
WやRも最新版はユニセックスとなっているので、Uも次のヴァージョンが出るならユニセックスとなるでしょう。
表記としてユニセックスは「=メンズ」と思ってください。
1と2の違う点は4の前についているのがAかBかという点です。
これはカラーの違いを表しています。
最後に3ですが、Wはウィメンズを表しています。
3のカラーも1と同じAですが、MのカラーAとWのカラーAは色が違います。
しかし、「W」や「R」のカラーWはユニセックスでもウィメンズでも同じだったりと色々ややこしいのです。
さらに「HANZO W」にはこんな型番があります。
NB HANZO W W W1
最初のWはウイナーのW、次のWはウィメンズのW、最後のWはカラーのWと、非常にわかりにくいですが、この法則を覚えておくと違いがわかりやすくなります。
まとめ
以上、ニューバランスのハンゾーシリーズのまとめでしたが、それぞれの特徴をシューズ選びの参考にしていただけたらと思います。
なお、フューエルセルシリーズについては「ニューバランス フューエルセル シリーズ スペック・特徴まとめ」の記事でまとめています。
また、他メーカーのランニングシューズについてもまとめてますので、よろしければ下記の記事も参照してください。
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