ナイキのヴェイパーフライ3は、2023年3月中旬から順次発売されたヴェイパーフライネクスト%の3代目モデルです。
シューズケースにも記載されているように、ズームXヴェイパーフライネクスト%3が正式名称ですが、公式サイトでもヴェイパーフライ3などと書かれているため、以下ヴェイパーフライ3と表記いたします。
なお、価格は前作より本体価格で2,500円値上げされて、税込29,700円です。
以下、おもに前作と比較しながらスペックや特徴を説明いたします。
ヴェイパーフライ3 重さ
26.5cmで185gです。
前作が191gだったので、やや軽くなりました。
ヴェイパーフライ3 アッパー
アッパーはフライニットです。
前作(右)はエンジニアードメッシュでした。
通気穴はかなり大きめなので、通気性は良いですが、末端冷え症の自分には冬に履くのをためらうレベルです。
ヴェイパーフライ3 ミッドソール
ミッドソールの素材はもちろんズームXで、カーボンプレートが入っています。
ソールの厚さ自体は前作から変更はありませんが、ミッドソールは前足部で2mm厚くなっています。
アップにするとわかりやすいですが、アウトソールのラバー(黒い部分)が薄くなりました。
アウトソールラバーの2mm分がミッドソールに置き換わっているわけです。
また、外側は軽量化のためか穴が開いています。
ヴェイパーフライ3 アウトソール
アウトソールは大きく変わりました。
ヴェイパーフライは、4%の時代からグリップ性が悪くウェットな路面だと滑りやすい感じがしましたが、ようやく滑りづらいソールになった感じです。
ただ、特にグリップが良いというわけではなく、あくまでも普通レベルです。
耐久性も今までより良さそうです。
かかと部分にはズームX(61.2g)、ラバー(22.4g)、フライプレート(18.0g)と、それぞれの重さが記載されています。
もちろんサイズによって重さは異なりますが、27cmのヴェイパーフライ3とフライプレートの重さは同じでした。
また、こちらも軽量化のために中足部に穴が開いています。
ヴェイパーフライ3 サイズ感
足入れしてすぐに感じたのは、前足部のトーボックスのワイド感です。
前作に比べて縦も横も緩めに感じます。
前作の2の時も初代と比べて同じことを感じたので、初代から比べてだんだんと広がっているような気がします。
自分は幅広タイプが合わないため、ワイドサイズは苦手で初代が一番ぴったりでした。
今作はギリギリ許容範囲といったところです。
なお、同サイズのアシックスのメタスピードシリーズは完全に幅が広すぎてNGなので、それよりは細めに感じます。(アシックスは1サイズ小さい26cmを履いています)
足長についてはほぼ前作と同じように感じます。
ヴェイパーフライ3 使用レビュー
2mm厚くなったミッドソールの影響は非常に大きく感じます。
ヴェイパーフライは4%からネクスト%に変わった際、沈み込む感覚は薄くなり、そのぶん早く反発が返ってくる感じがありました。
ネクスト%は初代から2にアップデートされた際も、その感覚は変わらないと感じました。
しかし、今作は厚くなったソールの影響なのか、4%の沈み込み感に戻った感じです。
自分としては4%の沈み込む感覚が好みのため、今回の変更は良いのですが、一般的には悪くなったと感じる人の方が多いのではないかと思います。
ややアルファフライ寄りになったとも言えます。
ヴェイパーフライは、反発の早さなら2、反発の強さなら3です。
また、後足部は厚みの変更もないため、前足部ほどの感覚の違いはないはずです。
しかし、前足部が柔らかく感じるせいか後足部もやや柔らかくなったようにも思えます。
ヴェイパーフライは安定感が低いとよく言われるシューズです。
しかし、私の感覚ではそれは「4%」の話で、「ネクスト%」はそこまで安定感がないとは思っていません。
それがここまでヴェイパーフライネクスト%が広まった理由でもあると思いますが、3では逆行して4%のような玄人向けのシューズになったため、やや扱いにくくなりました。
個人的には好みのタイプではあるものの、前作までの早い反発感に慣れてしまったためか、すぐには履きこなせない感じです。
ヴェイパーフライ3 まとめ
まずは基本スペックのまとめです。
重さ:26.5cm185g
アッパー:フライニット
ミッドソール:ズームX+カーボンプレート
ズームエア:なし
その他の特徴や個人的感想です。
・前作より前足部の沈み込みが強い
・トーボックスが広め
・前作よりグリップ感は良くなり、滑りづらい
その他のナイキのランニングシューズのシリーズについては「ナイキ ランニングシューズ徹底レビュー!スペック・特徴まとめ」の記事を参照してください。