ランニングのエネルギー源は糖と脂肪です。
理由は後述しますが、できるだけ脂肪をエネルギーにできた方が長距離を速く走ることができます。
最も効率よく脂肪を燃焼させるペースとは?
それは少しきついと感じるくらいのペースです。
ATペースやLTペースとも言われるペースですが、その日の体調や気温などのコンディションによってもそれは変わってきます。
そのため、キロ何分がATペースと決めつけるのではなく、心拍数で決める方法がベターです。
そこで用いられるのが「カルボーネン法」という計算式です。
カルボーネン法とは?
カルボーネン法では(最大心拍数-安静時心拍数)×運動強度(%)+安静時心拍数で目標心拍数を求めることができます。
最大心拍数は220から年齢を引いた数字を当てはめます。
安静時心拍数とは、朝目覚めた時に安静にしたまま1分間計測した心拍数で、運動強度は60〜80%を当てはめた値(上記の公式では0.6と0.8でそれぞれ計算)が目標心拍数となります。
例えば年齢が40歳で安静時心拍数が70であれば(220−40−70)×0.6+70=136が下限、(220−40−70)×0.8+70=158が上限となるため、136〜158の心拍数が目標心拍数となります。
最大心拍数を220-年齢とするのはかなりざっくりですので、別の方法で自分の最大心拍数を知っているのであればその値を入れましょう。
この目標心拍数値内で走り続けるのが、最も脂肪が燃焼する運動強度と言えます。
最も脂肪が燃焼するということは、最もダイエットに適したペースとも言い換えることができますので、シリアスランナーでなくても知っておいて損はないでしょう。
心拍数を知る方法
心拍数を計る方法ですが、今はランニングウォッチで簡単に計れる物が多く出ています。
一昔前は胸バンドをつけて計るハートレートセンサータイプが主流でしたが、今では手首で計ることのできる「光学式心拍計」が主流です。
確かにハートレートセンサーより光学式の方が正確さには欠けるかもしれませんが、私の使っているガーミンでは特に問題ないと思います。
ガーミンでは末尾に5のつくモデルが心拍計付きとなっており、最近ではほとんどの機種が心拍計付きです。
ガーミンのフォアアスリートシリーズについては「ガーミン(GARMIN)フォアアスリートシリーズ徹底レビュー!」でご紹介してますので、参考にしてみてください。
[補足]糖と脂肪について
糖は消費しやすく、大きなエネルギーを生み出しやすく、枯渇しやすいのが特徴です。
脂肪は消費しにくく、大きなエネルギーを生み出すまでには時間がかかり、枯渇しないほどの量を持っているのが特徴です。
この2種類のエネルギー源はどちらも常に消費されているのですが、運動強度によって使われる割合が変わります。
例えば短距離のような、短時間で運動強度の高い練習には糖が多く使われ、LSD(ロングスローディスタンス)のような長時間で運動強度が低い練習には脂肪が多く使われます。
まとめ
フルマラソンを速く走るためには、なるべく糖を消費しない程度の速さで走り続けるのがコツですが、日頃からそのペースを知っておく必要があります。
そのペースを知るにはカルボーネン法を使った目標心拍数という考え方が有効ですので、知っておくことをおすすめいたします。
なお、ATペースについては「ATペース走・LTペース走・閾値走 それぞれの意味と違いとは?」の記事で書いてますのでよろしければ参照してください。