タンパク質の摂取方法3つのポイントと良質なタンパク質とは?
スポンサーリンク

壊れた筋肉を修復させるには休養と栄養が必要で、栄養のうち最も必要なのはタンパク質です。

筋肉の80%はタンパク質で出来ているためです。

では、タンパク質の効果的な摂取方法ですが、以下の3つのポイントを意識することです。

タンパク質摂取のポイント

運動後30分以内に摂取すること
ビタミンやミネラルも一緒に摂取すること
3食に分けて摂取すること

順に説明します。

ポイント①運動後30分以内に摂取すること

これは意識している人も多いと思います。

運動後の30分は筋肉のゴールデンタイムです。

運動により傷ついた筋肉が最もタンパク質を必要としている時間なので、吸収の良さが圧倒的に良い時間です。

激しい運動をした後にタンパク質を補給しないと、筋肉はつくどころか逆に減らしてしまうことにもつながります。

また、運動前にタンパク質を摂っておけば運動中にタンパク質の消化・吸収が始まるため、より早い回復につながります。

スポンサーリンク

ポイント②ビタミンやミネラルも一緒に摂取すること

筋肉の収縮にはカルシウムなどのミネラルも作用し、タンパク質が筋肉になる時にはビタミンが作用します。

そのため、筋肉の修復にはタンパク質だけでなくビタミンやミネラルの摂取も必要です。

また、運動直後にはグリコーゲンも減っているので、その回復には糖質(炭水化物)も必要です。

つまり運動後にはタンパク質だけでなくビタミン・ミネラル・糖質(炭水化物)もできるだけ早めに摂ることが重要なのです。

スポンサーリンク

ポイント③3食に分けて摂取すること

タンパク質は走った後だけでなく、1日3食摂る必要があります。

1日に必要なタンパク質は一般成人の場合、体重1kgにつき約1gとされています。

つまり体重60kgであれば60gです。

しかし、激しいトレーニングやレースの日はその倍の量が望ましいです。

ところがタンパク質を一度に吸収できる量は限られていて、約40〜50gと言われています。

つまりレースの後、タンパク質補給として打ち上げで焼き肉を食べまくって100gのタンパク質を摂ったとしても、吸収できる量は半分程度にすぎないのです。

そのため、筋肉が合成されるタイミングを考えても3食に分けて摂取するのが望ましいと言えます。

動物性と植物性の違い

タンパク質を多く含む食品には、肉・魚・卵・乳製品などの動物性タンパク質と、納豆・豆腐などの植物性タンパク質があります。

動物性タンパク質の特徴は、体内で利用しやすいという点です。9割方は体内で利用されます。

しかし、飽和脂肪酸やコレステロールも多く含まれている場合も多いので、脂質の少ない部位(牛や豚ならヒレ、鶏ならささみなど)を選んだ方がより良いです。

一方、植物性タンパク質は動物性タンパク質より体内で使用される率が少ないことが特徴です。

食物繊維が含まれているため、消化されにくいからです。

ただ、植物性タンパク質は飽和脂肪酸が少なくコレステロールがないのが良い点です。

では、動物性と植物性のどちらを摂った方が良いかという問題ですが、結論としてはどちらも必要です。

吸収がいいから動物性だけとか、太らないように植物性だけというのはよくありません。

そのような食べ方は栄養が偏ってしまいます。どちらもバランスよく食べることを意識しましょう。

良質なタンパク質

タンパク質を構成しているのは20種類のアミノ酸です。

アミノ酸の種類・量・配列などによってタンパク質の形は変わってきますが、20種類のアミノ酸は身体にとって全て必要なものです。

そのため、アミノ酸がバランス良く含まれているタンパク質のことを「良質なタンパク質」と言います。

アミノ酸含有バランスはアミノ酸スコアとも呼ばれます。

アミノ酸スコアの高い食材は豆類を除きほぼ動物性です。

しかし、それらは脂質も多いものが多く、タンパク質の量ばかりを考えて摂取すると脂質を摂りすぎてしまう可能性があります。

そのため、高タンパクかつ低脂肪のものをなるべく摂るようにしましょう。

以下、良質なタンパク質と言われている食材です。

牛肉

良質なタンパク質として、筋肉や血液などの体づくりに欠かせない食べ物です。

赤身肉にはヘム鉄も多いため、特におすすめです。

サーロインやロースなどは高脂肪なので、食べ過ぎないようにしましょう。

豚肉

ビタミンB1も多く含みます。特におすすめなのは低脂肪のもも肉やヒレ肉です。ロースやバラ肉などは高脂肪なので食べ過ぎ注意です。

生姜焼きやガーリックソテーなど、ネギやニンニクと調理するとビタミンB1の吸収率が上がります。

また、豚のレバーは牛や鶏より鉄やビタミンが豊富な上に他の肉より低脂肪です。

加工食品としては、ベーコンよりハムの方が脂肪が少なくおすすめです。

鶏肉

皮以外は低脂肪で、特に低脂肪なのがささみやムネ肉です。

レバーは鉄に加え、ビタミンAも豊富です。

魚介類

肉類の脂肪がコレステロールの原因にもなる飽和脂肪酸であるのに対し、魚介類の脂肪は不飽和脂肪酸です。

サバ・イワシ・サンマなどの青魚に多く含まれている不飽和脂肪酸は、動脈硬化や脳血栓の予防、コレステロールの低下に作用すると言われています。

タイ・タラ・ヒラメなどの白魚は低脂肪で低カロリーです。

マグロ・カツオなどの赤身魚は高たんぱく・低脂肪で鉄が豊富です。(ただし、マグロのトロは高脂肪)

アサリ・シジミ・カキなどの貝類は鉄が多く低脂肪です。

シシャモ・ワカサギ・チリメンジャコなど、丸ごと食べられるものはカルシウムを多く含みます。

タンパク質、ビタミン、ミネラルなど必要な栄養素のほとんどを含む栄養価の高い食べ物で、唯一足りないのはビタミンCです。

コレステロールが若干多いですが、体内のコレステロールの蓄積をコントロールするレシチンという成分も含まれているため、そこまで気にする必要もありません。

なお、卵白にはほぼ脂肪が含まれていません。

乳製品

牛乳などの乳製品からはタンパク質の他、カルシウムも摂れます。できれば低脂肪の方が良いでしょう。

生クリームやチーズは脂肪分が多いので食べ過ぎないよう心がけましょう。

大豆製品

大豆は植物性タンパク質の代表的な食品で、大豆タンパクには、コレステロールを低下させたりダイエット効果があります。

豆腐や納豆が代表的な大豆製品です。

プロテインの有効活用

タンパク質はあくまでも普段の食事から摂ることが重要ですが、手早く摂るのに最も適しているのがプロテインです。

プロテイン=タンパク質です。

筋肉修復のゴールデンタイムである運動後30分以内のタイミングで手早くプロテインを飲んで筋肉を修復させましょう。

プロテインは原料により、ホエイ・ソイ・カゼインがありますが、このタイミングで飲むのは吸収の良いホエイがおすすめです。

詳細は「プロテインの種類「ホエイ」「ソイ」「カゼイン」の違いとは?」の記事を参照してください。

まとめ

タンパク質を上手に摂取することはアスリートにとって非常に重要なことです。

今まで意識していなかった人は摂取のポイントや良質なタンパク質を意識して摂取することをおすすめいたします。

また、タンパク質との違いがわかりにくいアミノ酸については「プロテインとアミノ酸の違いとは?」にて解説してますのでよろしければご覧ください。

その他、栄養素に関する基礎知識は「5大栄養素と3つの役割とは?【速くなるための栄養学】」の記事でまとめてますので、よろしければご覧ください。