厚底と言えば「ナイキ」というくらいに昨今はナイキの厚底ブームですが、厚底の歴史としてはホカオネオネの方が先輩です。
ホカオネオネは2009年にフランスで誕生したシューズブランドですが、ホカオネオネといえば「厚底」というほど厚底を特徴としたブランドです。
最近は人気も上昇中ですが、その中でもシリアスランナー向けに開発されたカーボンプレート入りの「カーボンX」について、同じくカーボンプレート入りの「カーボンロケット」やナイキの「ヴェイパーフライネクスト%」と比較しながらレビューをいたします。
カーボンX 重さ
26.5cmで223gです。カーボンロケットやネクスト%に比べて重いです。
こちらはカーボンロケットで209gです。
こちらはナイキのヴェイパーフライネクスト%で186gです。
カーボンX アッパー
いたってシンプルなメッシュです。
ナイキはフライニットやらヴェイパーヴィーヴやら通気性や軽量化にこだわっていろいろなアッパー素材を用いてきますが、意外と私はこういう普通のメッシュが好きだったりします。
カーボンX ミッドソール
ナイキを思わせるような厚底です。白と緑の境目のところにカーボンプレートが入っています。
ヴェイパーフライネクスト%(左)と比較してみます。
厚さも同じくらいですが、なんとなく形状も似ています。
ただ、違うのはドロップ差(つま先とかかとの高さの差)で、写真で見てもわかります。
これによる履き心地の違いはレビューの章で解説しますが、カーボンXはドロップ差が5mm、ネクスト%は8mmあります。
カーボンX アウトソール
フラットなアウトソールです。
見た感じの通り、あまりグリップは強いタイプではありません。
前足部にある横ラインの3本の溝は中足部や後足部より大きいですが、そのラインの前後で段差があるように感じます。
中足〜後足部にある、ひし形の穴から見えるグレーのものがカーボンプレートです。
カーボンX レビュー
やはりホカオネオネだけにクッション性は高く、癖はありません。
ヴェイパーフライネクスト%のようにぐにゃぐにゃした柔らかさではなく、クッション性はあるのにカーボンのしっかりした硬さも感じるようなシューズです。
ネクスト%はどこか不安定な感じがありますが、カーボンXは安定性があります。
また、走ってみた感じですが、フォア部分は少しクッション性が低い印象を受けました。
ミッドフットやヒールストライク着地であればクッション性の高さを感じます。
最近、ロッカー機能を謳ったランニングシューズをよく見かけるようになりましたが、このシューズが一番それを感じます。
ロッカー機能とは、着地から蹴り出しまでをローリング運動でアシストする機能です。
ロッキングチェアのような構造で、スムーズに足が前に出て、自然な体重移動が行えるようになる機能です。
以上のことから、フォアフット走法には向かず、ミッドフット・ヒールストライク走法に向いたシューズと言えます。
それに対してネクスト%はフォアフット走法の方が向いたシューズです。
日本人はミッドフット・ヒールストライク走法の方が圧倒的に多いので、ネクスト%よりカーボンXの方が向いている人が多いと思います。
用途としてはフルマラソンがベストでしょう。
トラックを走るにはクッションが柔らか過ぎで、ハーフ以下の距離を走るのは、なしではありませんが、スピードは出しづらいシューズです。
ハーフを超える長い距離には向いていると思いますので、ヴェイパーフライが合わないという人は是非試してみてほしいシューズです。
まとめ
カーボンXについて、私の感じた特徴や感想のまとめです。
・ミッドフッド走法やヒールストライク走法向け
・ロッカー機能が高く走りをサポートしてくれる
・スピードは出しづらいがフルマラソンに向いている
なお、カーボンロケットについては「ホカオネオネ「EVO カーボンロケット」レビュー!」の記事をご覧ください。
その他のホカのシューズについては「ホカ ランニングシューズ徹底レビュー!スペック・特徴まとめ」の記事を参照してください。