一般の市民ランナーであれば、暑い夏に限らず日焼け止めは欠かせません。
過度な日焼けは健康に良くないので、ランニング時には適切なUVケアを行いましょう。
以下、選び方のポイント3つとおすすめの3選をご紹介します。
選び方①SPFとPA
SPFとPAの値を意識するのはかなり基本的なところです。
SPFとは短時間で肌に赤みや炎症を起こさせる紫外線B波(UVB)を防ぐ指標で、1〜50+までの数値で表されます。
数値が大きい方が効果が高いことを表しています。
次にPAですが、長時間かけて肌の弾力を失わせる紫外線A波(UVA)を防ぐ指標で、4段階の「+」マークで表示されます。
+の数が多い方が効果が高いことを表しています。
日中のランニングであれば、SPF50+かつPA++++の日焼け止めを使っておくと良いでしょう。
なお、紫外線にはC波(UVC)まであって、地表に届く順にABC、有害な順にCBAです。
最も有害なC波は、オゾン層によって吸収され、地上まで届くことはないと言われていますが、オゾン層の破壊によって近年はその危険性が危惧されています。
選び方②ウォータープルーフかどうか
一般的な日焼け止めの場合、汗をかいたり水をかぶったりすると日焼け止めが落ちてしまい、その効果は薄れてしまいます。
しかし、ウォータープルーフ仕様の日焼け止めは防水性や耐水性に優れているため、ランニング時にも落ちにくいのが特徴です。
また、最近ではさらに耐水性の高いスーパーウォータープルーフなるものも多く販売されています。
これには統一で明確な基準値があるわけではなく、各社調べによってウォータープルーフより高い水準であることを確認しているようです。
つまり、同メーカー内の比較であればウォータープルーフよりスーパーウォータープルーフの方が効果が高いと思って良さそうです。
選び方③タイプを見る
これは意外と気づいていない人が多いようですが、ミルク・ジェル・エッセンスなどというタイプ違いが日焼け止めにはあります。
ランニング時に最も向いているのはミルクタイプだと思いますが、ジェルやエッセンスが駄目というわけではありません。
それぞれの特徴を知っておくと選ぶ目安になります。
ミルク・ジェル・エッセンスに加え、スプレータイプも含めた4種類の特徴を、コーセーのサンカットパーフェクトUVシリーズにて説明いたします。
ミルク(乳液)
ミルクタイプは通常2層になっているため、よく振ってから使うのが基本です。
肌に乗せるとサラサラしており、伸ばしやすく軽いつけ心地なのが特徴です。
2層式はウォータープルーフでなくても水や汗で落ちづらいと言われています。
デメリットは日焼け止め特有のにおいがすることでしょうか。
サラサラしたつけ心地
水・汗で落ちづらい
特有のにおい
ジェル
ミルクよりもサラサラした軽いつけ心地です。
日焼け止め独特のにおいもありません。
スーパーウォータープルーフではあるものの、ミルクより水や汗に強くはありません。
その分、シャワーで落とすのは簡単です。
ミルクよりサラサラ
においがない
ミルクより水・汗には弱い
エッセンス
しっとりとしたつけ心地です。
美容成分と保湿成分が含まれているため、乾燥を防いでくれ、スキンケア効果もあります。
日焼け止めを塗ると乾燥する人や、ニキビなど肌のトラブルがある方にはおすすめです。
しかし、乾燥を防ぐという性質上、スポーツ用というタイプではありません。
ランニング時に使う場合でも冬場がおすすめです。
しっとりしていて保湿効果がある
スキンケア効果がある
アウトドアスポーツ向きではない
スプレー
手をベタベタさせることなく使えます。
手の届きにくい背中や、塗るのが難しい頭に使うには非常に便利です。
その反面、手を使って塗るタイプより塗りムラが出てしまうのは否めません。
使用方法としては、頭に使うとか、塗りなおし用として使うなど、塗るタイプの日焼け止めの補助とするのが良さそうです。
手の平をベタベタさせずに済む
塗りづらいところに使える(頭など)
塗りムラが出てしまう
おすすめ日焼け止め3選
選び方の基準で挙げたように、私は以下の3つをクリアしている日焼け止めを選んでいます。
SPF50+かつPA++++である
スーパーウォータープルーフである
ミルク(乳液)タイプである
これらの条件を満たした中で、私のベスト3をご紹介します。
アネッサ パーフェクトUV スキンケアミルク
第3位はアネッサ パーフェクトUV スキンケアミルクです。
ほぼどこのドラッグストアでも見かける商品です。
効果はもちろんですが、アネッサ特有とも言える、伸びやすくサラサラな使用感がこの商品の最も良い点です。
価格面では最も高いので3位としましたが、間違いなく効果の高い日焼け止めです。
コーセー サンカット パーフェクトUV ミルク
第2位はコーセー サンカット パーフェクトUV ミルクです。
選び方のところでも紹介した商品ですが、1位・3位の商品と比べて圧倒的なメリットは価格の安さです。
その分さすがに効果は落ちる気はしますが、秋冬シーズンはこれで充分です。
アグレッシブデザイン トップアスリート サンプロテクトファイター
第1位はアグレッシブデザインのトップアスリート サンプロテクトファイターです。
一般的な日焼け止めは化粧品メーカーが作るのに対し、油脂製品メーカーの和光ケミカルがアスリート向けに作ったというのが、この日焼け止めの大きな特徴です。
他の製品に対して圧倒しているのは落ちづらさで、汗に強いことから、ウォータープルーフでなくスウェットプルーフと呼ばれているほどです。
落ちづらい一方でベタベタする感じもなく、一度塗ったら塗り直しの必要もありません。
あまりに落ちづらいので短時間の使用には向かないのと、しっかり落とすために専用のクレンジングが必要なのが欠点です。
なんにせよ、絶対焼きたくないという人におすすめの商品です。
[補足]飲む日焼け止め
最近では飲む日焼け止めも市販されています。
以前は海外製が多かったり、日本製でも大手企業が扱ってなかったりと怪しさもありましたが、ロート製薬が販売するヘリオホワイトという商品が日本製で安心感も一番ありそうです。
とは言え、これを飲めば日焼けしないというわけではないので、使用するにしても塗る日焼け止めと併用することがおすすめです。
なお、飲む日焼け止めについては「飲む日焼け止め3種類の使用レビュー!その成分と効果は?」で詳しく書いてます。
[補足]使用期限
日焼け止めだけでなく化粧品全般に言える話ですが、未開封で3年、開封したら1年というのが一般的な基準です。
薬機法において、未開封で3年以上変質しない化粧品は使用期限を明記する必要がないため、ほとんどの日焼け止めは期限が書いてないと思います。
しかし、開封すると劣化が始まるため、なるべく1年以内に使い切るのが望ましいのです。
なお、塗りなおしをするために持ち歩く場合も多いと思いますが、温度変化の激しい場所や直射日光の当たる場所に置くと劣化しやすくなるので注意が必要です。
変色、異臭、分離、濁りがあったり、固まっていたりしたら劣化が進んでいるサインですので使用をやめましょう。
[補足]日焼け止めを塗らなかったら?
日焼け止めをあえて塗らずに日焼けをしたいという人もいると思います。
しかし、それは継続して行うことで老化を促進させてしまうことにもつながりかねないため、おすすめしません。
詳しくは「ランニングで老化する?その原因と対策を考える」の記事を参照してください。
まとめ
どんなに強力な日焼け止めでも、塗れば日焼けしないわけではありません。
2~3時間ごとの塗りなおしやスプレー・飲む日焼け止め・サングラス・帽子と併用することでUV効果を高め、より良いランニングライフを送りましょう。