ニューバランス フューエルセル スーパーコンプエリートV3 徹底レビュー!

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ニューバランスのフューエルセル スーパーコンプエリートV3は、フューエルセルシリーズ最上級の厚底レーシングモデルです。

2023年2月に一般発売(税込29,700円)されましたが、2023年の箱根駅伝でも1区で着用者が1名いたシューズです。

前作のV2はスーパーコンプ(SC)でなくレーシング(RC)に当たります。

スーパーコンプと名付けられるモデルには、エナジーアークと呼ばれる弓型状のカーボンプレートが入っているのが共通点です。

超厚底のトレーニングモデルである「スーパーコンプトレーナー」、中厚底レーシングモデルの「スーパーコンプペーサー」が、このスーパーコンプエリートの前に発売されています。

スーパーコンプについてはSCと略されることが多いので、以下SCエリートV3として表記して説明いたします。

目次

フューエルセル SCエリート V3 重さ

26.5cmで210gです。

見た目のボリュームのわりに軽量です。

フューエルセル SCエリート V3 アッパー

アッパーはエンジニアードメッシュです。

アッパーとシュータンは一体型です。

シュータン部分は柔らかいニット素材で、伸縮性が非常に高くなっています。

フューエルセル SCエリート V3 ミッドソール

ミッドソール素材はもちろんフューエルセルです。

フューエルセルはもちもちした柔らかさと反発性がある素材です。

その柔らかさはナイキのズームX並で、柔らかさとクッション性ならアディダスのライトストライクプロやアシックスのFFブラストターボより上だと感じます。

ミッドソールの厚さはルールの限界値という記載があるので、39.5mmほどだと思われます。

そして、ミッドソールの間にはカーボンプレート(エナジーアーク)が入っています。

ニューバランス公式オンラインストア

エナジーアークはこのように弓状に入っていて、下に空洞を設けているのが特徴で、スーパーコンプペーサーやスーパーコンプトレーナーも同様です。

フューエルセル SCエリート V3 アウトソール

ミッドソールの消耗が大きそうな部分にはラバーが貼られています。

しかし、中足部がフューエルセルが剥き出しになっているため、この部分の耐久性は心配なところです。

このラバーは他のシューズでもよく見られるライトウェイトソリッドラバーだと思われます。

軽量で摩耗に強いラバーですが、特にグリップに優れる感じはありません。

真ん中は大きく空いており、カーボンプレート(エナジーアーク)が見える部分まで削られています。

フューエルセル SCエリート V3 走行感

カーボンプレートが全面に入っているため屈曲性は全くありませんが、柔らかさしか感じないような履き心地です。

それでいて不安定な感じはなく、ほどよく反発してくれます。

前作のRCエリートV2も同じように柔らかい履き心地でしたが、安定感は抜群に上がりました。

この安定感はおそらくエナジーアークによるもので、47mmの厚さがあるスーパーコンプトレーナーでさえ安定感が感じられるのはそのためです。

他メーカーの厚底レーシング、ナイキの「ヴェイパーフライネクスト%2」、アディダスの「アディオスプロ3」、アシックスの「メタスピードスカイ+」などのメジャーな人気シューズと比較すると反発性は弱めです。

ただ、推進性よりは反発性の方が高いので、転がるように足を回すのではなく、しっかり踏み込んで反発をもらった方が速く走れます。

クッション性は上記の厚底レーシング(ヴェイパーフライ2・アディオスプロ3・メタスピードスカイ+)より圧倒的に高く、足に優しいシューズという感じです。

タイプ的にはエンドルフィンプロ3に似ています。

エンドルフィンプロ3は厚底レーシングの中でクッション性一番と以前に評価したモデルですが、それと同等レベルです。

反発性はフューエルセルSCエリートV3の方が上、推進性(ライド感)はエンドルフィンプロ3の方が上という感じがします。

向いている走り方としてはピッチ走法よりストライド走法、適距離はフルマラソンなどハーフ以上の長距離というところでしょう。

また、シューズの特性上、サブ4レベルのランナーでもオーバースペックということもありません。

ただ、あまりペースが遅くなると上に跳ねてしまう上に推進力があまりないため、5時間・6時間かけて完走を目指すランナーまではおすすめできません。

フューエルセル SCエリート V3 レビュー まとめ

まずは基本スペックのまとめです。

フューエルセルSCエリートV3のスペック

・重さ:26.5cm210g
・アッパー:エンジニアードメッシュ(シュータンは一体型のニット)
・ミッドソール:フューエルセル+カーボンプレート(エナジーアーク)

その他の特徴や個人的感想です。

フューエルセルSCエリートV3の特徴

・柔らかさとクッション性は他メーカーも含め最上位レベル
・柔らかさのわりに安定感が高い
・サブ4レベルのランナーまでおすすめ

その他のフューエルセルのランニングシューズについては「ニューバランス ランニングシューズ徹底レビュー! スペック・特徴まとめ」の記事を参照してください。

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この記事を書いた人

ランニングシューズマニアの40代サブスリーランナーです。ナイキのズームランニングシューズは基本すべて保有しています。その他、アディダス・アシックス・ミズノ・ニューバランスなど人気ブランドの厚底レーシングシューズも多く所有し、比較レビューしています。また、一般社団法人日本ランニング協会認定「ランニング食学」スペシャリストの資格を持ち、ランナーのための栄養学の観点から、強く速くなるための「食」の理論についてもお伝えしています。

コメント

コメント一覧 (3件)

  • いつもサイトを楽しく拝見させて頂いております。来シーズン、初サブ4を目指して日々鍛錬を積んでおります。
    色々メーカーのシューズを試してきましたが、一番ニューバランスが自分に合っているようで、まだ先ではありますが、今から勝負シューズをじっくり吟味しております。
    フューエルセルSCトレーナーが一番候補ですが重さが気になっており、フューエルセルレベルは軽くて扱いやすいのですが、後半失速に繋がる懸念があります。
    御サイトでエリートがサブ4でもおすすめとの紹介ですが、あくまでサイト主様の主観で構いませんので、サブ4を狙うのにおすすめシューズをご教授願えませんでしょうか?
    よろしくお願いいたします。

    • コメントありがとうございます!

      まず前提ですが、自分はサブ4向けならこのシューズのようなおすすめの仕方はあまりしていません。(この記事では便宜上してますが)

      スピードはあるけどスタミナが足りないタイプや、その逆のタイプなど色々なタイプのランナーがいる中で、「サブ4向け」というくくりはあまりにもざっくり過ぎるという理由からです。

      それを踏まえた上で、サブ4向けでもエリートがおすすめなタイプは、スタミナ型のランナーです。スピード型のランナーが履くと前半からスピードが出過ぎてしまう危険があるからです。

      スピードはあるけど後半失速しがちなタイプであれば、最近発売されたフューエルセルプロペルV4あたりが良いかもしれません。(まだこのシューズのレビューしてません)

      プロペルは前作までは完全にジョグ用モデルでしたが、V4はエナジーアークが採用されてスピードが出しやすくなりました。

      スーパーコンプトレーナーはやはり重さがありすぎなのでレースにはおすすめできないです。また、トレーナーで不安定感を感じないのであれば、確実にエリートが良いと思います。

      レベルV3はおっしゃるとおり軽くてスピードは出しやすいですが、フルのレースに使うようなシューズではないと思います。

      以上、うまくお伝えできたかわかりませんが、あくまでも個人的な見解と思っていただければ幸いです。

      • 分かりやすいご返答ありがとうございます!
        とても参考になりました。
        エリートは軽くて履いてみたいと思うのですが、どちらかといえばスピード型であるので、しっかり走り込んで扱えるレベルを目指します。

        最近新しいプロペルが出ましたね。プロペルは履いたことがないので、試してみたいと思います。

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