サブスリー達成に必要な月間走行距離はどのくらい?
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サブスリーを達成するために必要な走行距離はどれくらいかという議論はしばしば聞かれます。

一般的には月間300kmと言われることが多いですが、個人的な意見としては、走行距離は特に関係ないと思います。

サブスリー達成に走行距離が関係ない理由

例えば同じ月間300km走る人が3人いたとします。

彼ら3人はそれぞれこんな練習をしていたとします。

Aさんの練習

・毎日10kmのジョギング
・ペースはキロ5分30秒

Bさんの練習

・3日に1回の30km走
・ペースはキロ5分

Cさんの練習

・週4〜5日の練習
・週3回のポイント練習
・日曜日は20〜30km走
・水曜は10kmペース走
・土曜はインターバル走

走行距離が同じだったとして、Aさん・Bさん・Cさんの誰が一番速くなる練習をしているかは明白です。

Aさんの練習は一番健康には良いかもしれませんが、これだけの練習ではフルマラソンを速く走ることは難しいでしょう。

Bさんの練習はフルマラソンを速く走れる点においてAさんより上だと思います。

しかし、かなり疲労は溜まるので継続的にできる練習ではないでしょう。

一方でCさんの練習はスピード練習・スタミナ練習・休養のバランスがとれた最も良いメニューです。

この3人が同じ走行距離だったとしてCさんが一番速くなるのは明確ですが、Cさんが一番少なかったとしてもCさんが一番速くなるでしょう。

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サブスリー達成のための必須条件

サブスリー達成のための必須条件は、月間走行距離でもスタミナでもなく最低限のスピードです。

どんなにスタミナがあっても1kmを4分15秒、5kmを21分15秒、10kmを42分30秒のスピードが出せなければサブスリーは絶対にできません。

ものすごくスピードのある人であれば、月間走行距離は100kmに満たなくてもサブスリーは達成可能です。

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サブスリーを達成した私の練習例

今でも月間300km走ることはほぼありませんが、初めてサブスリーを達成した時もせいぜい月間200km程度の練習でした。

当時の練習日誌をレース4週間前から見るとこんな具合です。

レース4週間前

日:3時間LSD(約24km)
月:休み
火:休み
水:10kmペース走
木:休み
金:10kmジョグ
土:休み

レース3週間前

日:30kmレースペース走
月:休み
火:休み
水:1,000m×7インターバル
木:10kmジョグ
金:休み
土:休み

レース2週間前

日:20kmレースペース走
月:休み
火:休み
水:10kmペース走
木:休み
金:400m×10インターバル
土:休み

レース1週間前

日:10kmタイムトライアル
月:休み
火:休み
水:5kmペース走
木:休み
金:5kmジョグ
土:休み

かなり休みが多いのはわかると思いますが、この4週間の走行距離は200kmに満たず、180kmほどです。

決してこの練習方法が良いと言っているわけではありませんが、この程度の練習でもサブスリーを達成する可能性は充分あるということです。

走行距離は少ないですが、意識していたポイントはこんな感じです。

意識して練習した3つのポイント

・3日連続して休まない
・いろいろな刺激を入れる
・基本週2回のポイント練

今、練習内容を添削するなら、休みを減らしてジョグを増やした方が良いとは思いますが、当時はなかなか時間もとれなかったため、完全休養が多かったです。

ただ、上記の3つのポイントは今でも意識しているので、走行距離よりもよっぽど重要なところだと思います。

まとめ

サブスリーを達成するために月間◯km走らなければという考え方自体がナンセンスです。

速くなることを目標に練習しているはずが、いつの間にか月間◯km走ることが目標になっている人をしばしば見かけます。

速くなりたいのであれば、距離ではなく、1週間・1ヶ月というタームでどういう練習の組み立てをして、どうスピードとスタミナの強化を図るかを考えることをおすすめします。

これらを考える理論としてジャック・ダニエルズ博士の提唱する「ダニエルズ理論」が有名です。

[ダニエルズ理論]E・M・T・I・Rの5つのペースとは?の記事で解説していますので、よろしければ参照してください。