硬水と軟水の違いは、水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル含有量です。
WHO(世界保健機関)による分類では、ミネラルの含有量が1リットル当たり120mg以上のものが硬水、120mg未満が軟水とされています。
101〜300mgを中硬水と分類する場合もありますが、ここでは硬水・軟水の分類のみとして以下、記載いたします。
では本題ですが、硬水と軟水のどちらがランナーの水分補給におすすめかというと、答えは「硬水」です。
ただし、硬水にはデメリットもありますのでメリット・デメリットから順に解説します。
硬水のメリット・デメリット
硬水のメリットは軟水より多くのミネラルが摂れるという1点に尽きます。
ランニング中は多くの汗をかきますが、汗にはナトリウムやカルシウムなどのミネラルを多く含んでいるため、失ったミネラルを多く摂れる硬水の方がおすすめです。
逆にデメリットはお腹を壊しやすいという点です。
水道水や多くのミネラルウォーターは軟水です。
そのため、日本人は軟水に慣れている人が多く、硬水を飲むとお腹を壊す人もいます。
慣れや体質の問題にもよりますので、まずは小量で試してみると良いでしょう。
それでもお腹を壊しやすいという人は、運動中の硬水補給は避け、日常生活の中で摂取するにとどめましょう。
ミネラルウォーターの硬度一覧
日本で一般的に販売されているミネラルウォーターを硬水・軟水に分け、一覧にしてみました。
[硬水]
コントレックス:1,468
ヴィッテル:307
エビアン:304
[軟水]
アルカリイオンの水:55〜64
いろはす:27.7〜40.6
おいしい水 六甲:40
クリスタルガイザー:38
森の水だより:34.6
南アルプスの天然水:30
クリスタルガイザーは別として、海外製が硬水、日本製が軟水というのが一般的です。
コントレックスのミネラル含有量は相当ですが、飲んでもお腹を壊さない人や硬度の高さが気にならない人にはおすすめです。
スポーツドリンクと比較すると
硬水と軟水で比較すると、硬水の方が運動中に摂取するメリットはあります。
ではスポーツドリンクと比較するとどうでしょうか?
スポーツドリンクと硬水のミネラルウォーターで大きく違うのはナトリウムの含有量です。
やはりスポーツドリンクは運動中や運動前後に摂取することを考えて作られているため、このタイミングで飲むのはスポーツドリンクの方が向いています。
具体的には運動中はハイポトニック 飲料、運動前後はアイソトニック飲料が向いています。
このことについて詳しくはハイポトニックとアイソトニックの違いとは?の記事を参照してください。
硬水のミネラルウォーターの良い点は、カロリー0でミネラルを摂れるところです。
スポーツドリンクと違ってナトリウムを摂り過ぎてしまうこともないため、日常生活で飲むのがおすすめです。
まとめ
ランナーは多くのミネラルを摂取する必要があります。
ランナーでなくてもミネラルが不足している人は多いと思いますが、ランナーならなおさらです。
手軽にミネラルを摂取するのに硬水を飲むことはおすすめですので、日常的にミネラルウォーターを飲む人は、硬度を意識して購入することをおすすめいたします。
その他、栄養素に関する基礎知識は「5大栄養素と3つの役割とは?【速くなるための栄養学】」の記事でまとめてますので、よろしければご覧ください。