ディヴィエイトニトロエリート2は2023年2月1日に発売されたプーマのレーシングモデルです。
このシューズが発売された2023年2月現在、プーマの最高級モデルはファストアールニトロエリートですが、ディヴィエイトニトロエリート2も双璧をなすエース級のシューズです。
価格は税込で26,400円、前作より2,200円上がりました。
2023年の箱根駅伝では利用者が3人だったファストアールニトロに対し、発売前だったディヴィエイトニトロエリート2は4人いました。(使用シューズの詳細は「シューズで振り返る箱根駅伝2023」の記事を参照してください)
つまり、ナイキがヴェイパーフライとアルファフライに分かれるように、プーマもファストアールニトロ派とディヴィエイトニトロエリート派に好みが分かれるものと思われます。
以下、別路線であるファストアールニトロや前作のディヴィエイトニトロエリートなどと比較しながら、シューズのスペックや特徴を説明いたします。
ディヴィエイトニトロエリート2 重さ
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27cmで217gです。
前作が191g、ファストアールニトロが194gなので、それらに比べるとずいぶん重いです。
しかし、前作のディヴィエイトニトロエリートやファストアールニトロは、公式サイトで記載されている重量より実際には重いと多くの人が言っています。
重さについては個体差もあるので必ずどちらが正しいとも言えませんが、公表されている数字ほどに差はないと思ってよいでしょう。
ディヴィエイトニトロエリート2 アッパー
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アッパーはモノメッシュです。
前作はウルトラ ライトウェイト モノメッシュという、内側が透けて見えるほど薄いメッシュでしたが、それに比べるとやや厚くなった感じがします。
つま先部分も前作より少しゆったり目になりましたが、パワーテープによる補強が強くなったため、フィット感は今作の方が高いです。
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こちらは前作のアッパーです。
つま先部分のみしっかり補強されていました。
ディヴィエイトニトロエリート2 ミッドソール
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ミッドソール素材はニトロエリートフォームです。
このフォームはEVA(エチレンビニルアセテート)に窒素ガスを封入する技術で作られていますが、前作よりその量を増やしたため、反発性も上がっています。
足当たりは柔らかいですが、沈み込みはあまりありません。
ナイキのズームXやニューバランスのフューエルセルのような沈み込むような柔らかさではなく、アディダスのライトストライクプロやアシックスのFFブラストターボに近い柔らかさです。
ミッドソールの間にはパワープレートと呼ばれるフォーク型のカーボンプレートが入っています。
前作はイノープレートというスプーン型のプレートでしたが、ファストアールニトロと同じパワープレートに変更されました。
カーボンプレート入りシューズのわりに剛性はそこまで高くなく、やや屈曲するのが特徴です。
ディヴィエイトニトロエリート2 アウトソール
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アウトソールはプーマグリップLTというプーマの中で最もグリップが良く軽量なソールが搭載されています。
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こちらは前作のアウトソールで、大きくデザインは変わりましたが、ラバーの位置などの基本的な設計は変わりない感じです。
ディヴィエイトニトロエリート2 かかと周り
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地味ながらも大きく変わったのがかかと周りです。
前作はホールド感がイマイチ悪かったためか、今作ではナイキのヴェイパーフライのようなクッションが内側につけられ、かかとの抜け感がないような仕様変更があります。
左が今作、右が前作です。
前作は生地も薄い上にホールドしてくれるクッションもありません。
ディヴィエイトニトロエリート2 走行感
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より安定感の高いファストアールニトロと比較すると、ディヴィエイトニトロエリート2の方が不安定さはあります。
しかし、よほど完全にかかとから着地しない限り、そこまで気にする不安定さはありません。
このあたりが「誰でも履けるみんなの厚底」をコンセプトとしていることからも伺えます。
シューズの反発性もファストアールニトロよりむしろ高く、足裏全体の面で押すような走り方であればファストアールニトロより速く走れます。
ファストアールニトロは推進力とライド感を生かして蹴って走るような走り方が向いており、どちらが良いとか悪いとかではなく、走り方によって合う方を選べば良いと思います。
ディヴィエイトニトロエリート2もファストアールニトロも短い距離からフルマラソンまで問題なくカバーできるシューズです。
あえて比較するなら、ディヴィエイトニトロエリート2の方が足に優しい分だけ長距離向きです。
次に、タイプの似ているナイキのヴェイパーフライネクスト%2との比較です。
反発性に関してはヴェイパーフライの方が確実に上です。
ヴェイパーフライに勝てるのは安定性です。
ディヴィエイトニトロエリート2の方がミッドソールの沈み込みが少ない分、安定感はあります。
しかし、ヴェイパーフライもよほどかかとから着地しない限りは安定感は気にならないため、ヴェイパーフライが合わないと感じている人でなければヴェイパーからの履き替えのメリットはなさそうです。
まとめ
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ディヴィエイトニトロエリート2のスペックのまとめです。
・重さ:27cm217g
・ミッドソール:ニトロエリートフォーム+PWRPLATE(パワープレート)
・アウトソール:プーマグリップLT
ディヴィエイトニトロエリート2の特徴のまとめです。
・他メーカーと比べても安定感のある厚底レーシング
・プーマNo.1の反発性(ファストアールニトロ以上)
・蹴る走り向きのファストアールニトロに対し、押す走り向き
なお、その他のプーマのランニングシューズについては「プーマ ランニングシューズ徹底レビュー!スペック・特徴まとめ」の記事でまとめてますので、よろしければ参照してください。