ミズノのウエーブリベリオンプロは、2023年1月20日に発売された厚底レーシングモデルです。
価格は税込で24,200円。
その名称から、昨年発売されたウエーブリベリオンの上位モデルという位置づけです。
また、シューズの外観やスペックは、昨秋発売されたウエーブデュエルプロにかなり似ています。
これらのシューズや他メーカーの厚底カーボンシューズなどと比較しながら、ウエーブリベリオンプロのスペックや特徴を説明いたします。
ウエーブリベリオンプロ 重さ
26.5cmで208gです。
最も厚い部分で50mmを超えるミッドソールを持つシューズとしては相当な軽さです。
ウエーブリベリオンプロ アッパー
アッパーはエンジニアードメッシュです。
見た目の最も似ているウエーブデュエルプロはウーヴンアッパーでしたが、こちらは一般的なエンジニアードメッシュです。
ウーヴンの硬くはないまでもしっかりした感触に対して、このメッシュは優しく柔らかめです。
ウーヴンの方がハマる感覚があるため短い距離向きで、このシューズはおそらくフルマラソン向けのため、通気性や柔らかさを重視したエンジニアードメッシュが採用されたのだと思います。
ウエーブリベリオンプロ ミッドソール
ミッドソールは下部の白い部分がミズノエナジーライト、上部のオレンジの部分がミズノエナジーライトプラスです。
その間に入っているのがミズノウエーブと呼ばれるプレート(上の画像の黒いプレート)で、カーボン入りのナイロンプレートです。
ミズノエナジーライトはこれまでのミズノのエース級シューズに使われていた最上級のミッドソールです。
しかし、他メーカーのミッドソールと比べると、柔らかさや反発性では明らかに劣りました。
ウエーブリベリオンプロでは柔らかさと反発性の増した新ミッドソール「ミズノエナジーライトプラス」をミズノプレートの上側に搭載しました。
これにより足に直接触れる部分は柔らかく、かつ地面に触れる部分は柔らかすぎず安定するような走り心地が実現できました。
そして素材よりも特徴的なのがこの形状です。
かかと部分が削られ、反対に中足部は50mmを超えるくらいの分厚さです。
ただし、公認のレースではかかと部分を計測するため、40mm以内でないといけないとする、公認ロードレースの規定内の39mmであるようです。
このあたりを計測するものと思われます。
ウエーブリベリオンプロ アウトソール
アウトソールはミズノで最もグリップの良いG3ソールです。
前足部から後足部まで同じようなソールですが、少しデザインが異なります。
後ろの方が丸みを帯びたツブツブなのに対し、前に行くほど◇型です。
中足部から後足部は柔らかい接地感を、前足部は蹴り出す際の強いグリップ感を重視した設計です。
また、軽量化のために大きくえぐれているのも特徴です。
ウエーブリベリオンプロ サイズ感
RUN FOR FUN!ミズノランニングシューズ
サイズ感は少し小さめです。
自分の場合、ミズノの他のシューズはたいてい26cmで合いますが、ウエーブリベリオンプロは26.5cmです。
参考までに他メーカーの場合、ナイキとアディダスなら26.5cm、アシックスなら26cmが自分の足には合います。
ウエーブリベリオンプロ 走行感
まず、気になる履き心地ですが、見た目のような不安定感は全く感じません。
似たような形状のウエーブデュエルプロやウエーブデュエルプロQTRと比べるとかかとの削れ具合が少なく、普通に安定します。
走行感は前足部・中足部・後足部で着地した感じで全く異なります。
前足部着地を促すようなシューズかと最初は思ってましたが、最もダメなのが前足部着地です。
前足部はグリップもよく、走りづらいわけではないのですが、このシューズのメリットはあまり感じられません。
前足部で着地して走れるのであればアルファフライの方が断然反発感を感じますし、ミズノのシューズの中でもウエーブデュエルプロの方が向いています。
最もメリットを感じられるのは中足部着地です。
ここは50mmを超える厚さがあるため、まずクッション性が抜群です。
そして沈み込みはあるのですが、沈み込み過ぎない安定感があります。
ナイキのズームXであれば沈み込みと反発は確かに強いですが、横ブレするような不安定感も併せ持っています。
しかし、地面に近いミズノエナジーライトは程よい硬さがあり安定する上に、上側のミズノエナジーライトプラスは柔らかいため、クッションの良さが感じられます。
グリップも非常に良く、着地音も気持ち良いのですが、柔らかく自然に前へ転がるような快適さも感じられます。
そして後足部着地ですが、これが意外に「あり」です。
むしろスムーズスピードアシスト機能を最も生かせるといっても良いかもしれません。
クッションの良さや気持ち良いスピード感は中足部着地の方が感じられますが、かかと着地の方が自然なライド感が得られます。
スムーズスピードアシスト(SSA)機能の醍醐味という感じがします。
フルマラソンを走るならば、中足部着地で走り、後半バテてきたところで後足部着地になったとしてもしっかり前へ進ませてくれそうです。
なお、ジョグでも使ってみましたが、あんまり遅いペースだと後ろに押し戻されてしまう感覚や上に跳ねてしまう感覚があるため、レースで使用するにはある程度のスピードが必要です。
サブ2.5くらいがターゲットとされていますが、キロ5分以内を維持できるのであれば充分に使えるのではないかと私は思います。
ある程度のスピードとは書きましたが、しっかり前へ踏み込めるのであれば(後ろ重心にならなければ)キロ5分でも大丈夫です。
他メーカーのエース級シューズと比べ、反発性は落ちると思いますが、推進力とクッション性の総合力は一番ではないかと感じるため、むしろサブ4くらいまでカバーできると感じています。
まとめ
ウエーブリベリオンプロのスペックと特徴をまとめると、以下の通りです。
・重さ:26.5cm208g
・アッパー:エンジニアードメッシュ
・ミッドソール:ミズノエナジーライトプラス+ミズノエナジーライト
・ウエーブプレート:カーボン入りナイロンプレート
・アウトソール:G3ソール
・スムーズスピードアシスト機能
・不安定さは全く感じない
・推進力とクッション性は他メーカーと比べても抜群に良い
・前足部より中足部・後足部着地がおすすめ
なお、その他のミズノのランニングシューズについては「ミズノ ランニングシューズ徹底レビュー! スペック・特徴まとめ」の記事でまとめてますので、よろしければ参照してください。
もうアシックスメタスピードld 0は
2月に購入できるので、
出来たら新しく出たばかりの
ナイキマンバ6をレビュー出来ませんか?
ドラゴンフライは使いやすいですが
耐久性が低いので主に耐久性を
知りたいです。