レペティションとは、決まった距離を全力に近いペースで走り、休憩を挟んで何本か走るトレーニング方法です。
インターバルとも似ていますが、レペティションの方が疾走区間のスピードは速く、レスト時間は長くなるのが違う点です。
必然的にその効果も違ってきますが、レペティションで得られる主な効果は以下の3つです。
・MAXスピードの向上
・乳酸耐性の向上
・スピード持久力の向上
また、行う際の注意点は以下の3つです。
・距離は長過ぎず、本数は多過ぎず
・基本的に全力疾走
・休憩時間もしっかりとる
順に説明いたします。
レペティションの効果①MAXスピードの向上
レペティションは全力に近いスピードを出すため、速筋を刺激し、スピードを出すための脚力を鍛えることができます。
インターバルでも速筋は鍛えられますが、レペティションの場合はさらにスピードが速いため、MAXスピードの向上という点においてはレペの方がはるかに有効です。
レペティションの効果②乳酸耐性の向上
インターバルが乳酸再利用能力の向上に有効なら、レペティションは乳酸耐性の向上に有効です。
インターバルでは発生する乳酸をエネルギーとして再利用させながら走ることができます。
それに対しレペティションでは、強度が高い分、乳酸が発生するタイミングも早く、再利用するほどの余裕もありません。
そのため乳酸がたくさん発生しながらも速いスピードで走り切る能力が求められ、繰り返し練習をすると乳酸がたくさん発生するタイミングを遅らせることができるようになります。
レペティションの効果③スピード持久力の向上
乳酸耐性の向上からつながる結果とも言えますが、スピード持久力の向上も見込めます。
スピード持久力を付けるにはペース走も有効ですが、より持久力に近い能力が鍛えられるペース走に対して、よりスピード寄りの持久力がレペティションでは鍛えられます。
レペティションを行う際の注意点①距離は長過ぎず、本数は多過ぎず
レペティションはあまり長い距離で行うものではありません。
適性距離としては300mから1,500mくらいです。
また、本数としては3〜5本くらいが妥当です。
量を意識すると1本1本の質が落ちてしまいます。
距離×本数が目標レースの距離を上回らないように設定しましょう。
例えば5,000mのレースを目標にするなら、1,000mのレペ5本をMAXと考えるようにしましょう。
レペティションを行う際の注意点②基本的に全力疾走
レペティションは1本1本をタイムトライアルと思っても良いくらいです。
そのため1本目が一番速く、ラストが最も遅くて良いのです。
逆にラストが一番速いようだとレペティションとは言えず、本来のレペティションの効果は薄くなります。
レペティションを行う際の注意点③休憩時間もしっかりとる
休憩時間の目安は15分前後です。
身体をリフレッシュさせた状態で次の1本に臨まなければ、1本1本の質が落ちてしまうため長めにとります。
休憩時間は座ってしまうと血流が悪くなり、かえって回復が遅くなるため、なるべく歩くのがおすすめです。
まとめ
インターバルの休憩時間を少し長くした程度の練習をレペと捉えている方が多いようにも思いますが、完全に休憩をとりつつタイムトライアル的に行うのが本来のレペティションです。
かなり強度の高い練習のため、実施頻度はそこまで多くはできませんが、夏場に効率よく鍛えるためなどにおすすめです。
なお、インターバルの効果や注意点については「インターバルの正しいやり方!3つの効果と3つの注意点とは?」の記事で解説していますのでよろしければ参照してください。