モルテンとは、世界や日本のトップランナーが愛用するスポーツドリンクです。
モルテンドリンクには「DRINK MIX160」と「DRINK MIX320」があり、どちらも500mlの水に溶かして飲むパウダーとして販売されています。
160と320の違いはカロリーで、160の方は炭水化物約40gで160kcal、320は炭水化物約80gで320kcalです。
160の方はレースや練習後のリカバリーに、320の方はレースや練習前のエネルギー補給に使うことがおすすめされています。
モルテンの特徴
モルテンがただカロリーを含むドリンクであるならば、他のスポーツドリンクと大差はありません。
炭水化物を多く取り込むことができるのがその特徴です。
炭水化物はもちろん走るためのエネルギーになるわけですが、一度にエネルギーに変換できる量には限りがあって、許容量を超えた炭水化物を摂取すると、胃もたれや消化不良など身体に異常をきたしたりします。
ところがモルテンは、通常の約3倍もの炭水化物を摂取できるのです。
何故そんなことが可能になったか?というところですが、胃をすり抜けて腸で吸収させる「ハイドロゲル」という技術によるものです。
ハイドロゲルは胃酸に触れると凝固する特性を持っています。つまり、口にする時は液体で、胃に入ったら凝固して消化されずに胃をすり抜け、腸で吸収されるという仕組みです。
こう書くと人工的で身体に悪いもののように思えますが、植物由来のアルギン酸とペクチンでハイドロゲルはできているため、身体に悪影響を与えるものではありません。
モルテンの飲み方の注意点
モルテンドリンクを作る際に絶対に注意しなければいけない点があります。
それは500mlの水に溶かすことです。
少しでもオーバーしてしまうと普通のスポーツドリンクになってしまうという注意書きが添えられています。
これより多いと胃の中でハイドロゲル化しないのでしょう。
少ない場合については書いていないのですが、500mlぴったりで溶かすのが間違いないでしょう。
私の場合、きちんと軽量カップで計ってシェイカーに入れて溶かします。
溶けにくいので、よく振って溶かしましょう。
このようなモルテン専用のシェイカーボトルも販売されていますが、特にこれを使う必要はありません。
私はナイキのシェイカーボトルを使っています。
ペットボトルをそのまま使う場合は、500mlのものだとパウダーが入りきらないため、550ml以上の容器にしましょう。
ただし、溶けにくいのでシェイカーを使うことをおすすめします。
モルテンの味と飲むタイミング
気になる味の方はとろみと甘さがある感じで、決して美味しくはありません。というよりむしろ不味いです…
飲むタイミングは朝食と一緒に半分、レース30分前に残りの半分を飲むというのが公式におすすめされている飲み方です。
しかし、レース30分前だと参加するレースによっては整列を終えて飲めないタイミングであることも多いので、その場合は1時間前には飲み終えることになりそうです。
モルテンのおすすめの飲み方
公式の飲み方とは違いますが、私の飲むタイミングは前日と当日です。
前日はカーボローディングとして1日かけて飲み、当日は前述のタイミングで飲みます。
カーボローディングについては「カーボローディングのメリットとおすすめのやり方とは?」を参照してください。
これまでカーボローディングをすると体重が重くなるというデメリットがありましたが、通常の食事にプラスしてモルテンを飲むのであれば、体重を増やすことなくカーボローディングができるというメリットがあります。
また、500mlで割るのは水ではなく経口補水液OS-1です。
経口補水液はウォーターローディングとして飲んでいます。
ウォーターローディングについて詳しくは「レース中のトイレ対策!簡単にできるおすすめの2つの方法とは?」の記事の中で説明しています。
OS-1自体も美味しくはありませんが、水で溶かすよりも不味さが中和される気がします。
レースでいきなり試すのはリスクもあるので、強度の高いポイント練習(30km走など)の前日から試してみることをおすすめします。
スタミナの持続具合がだいぶ違う気がします。
モルテンの価格
モルテンの一番の問題点は、1つ税抜1,000円(DRINK MIX320の場合)という価格の高さです。
しかし、税込700円のDRINK MIX160はもっとコスパが悪いので、レースで使うならケチらず迷わず320を購入することをおすすめします。
また、MAURTEN GEL100というジェルも販売されていますが、こちらは100kcalで税抜920円と、極端にコスパが悪いので私はおすすめしません。
まとめ
モルテンは世界記録保持者のキプチョゲ選手など、多くのトップランナーが愛用することで有名になりました。
非常に高価なので勝負レースでないと使いにくいですが、使う価値はあると私は思います。
また、使うのであれば中途半端にDRINK MIX160を試すのではなくDRINK MIX320を使うことをおすすめします。