ズームフライ5は2022年7月15日に発売された、ナイキのレーシングモデルです。
前作ズームフライ4が発売された2021年12月にはすでにズームXが搭載される5の噂が出回っていました。
その7ヶ月後、大きくモデルチェンジしたズームフライ5が発売されましたが、前作とどう変わったかを中心にズームフライ5のスペックや特徴、走行感などを説明いたします。
ズームフライ5 重さ
26.5cmで262gです。
こちらは前作のズームフライ4ですが、ほぼ同じ重さです。
ズームフライ5 アッパー
アッパーはメッシュです。
前作(右)もメッシュでしたが、硬めのブリーザブルメッシュでした。
今作では柔らかめのメッシュに変更となりました。
ズームフライ5 ミッドソール
最も大きな変更点はミッドソールで、ズームXが搭載されました。
側面にも「ZOOM X」と書かれているため、全面ズームXと勘違いしている人も多いようですが、ズームXは内包されたミッドソールで、外側はSR-02という素材です。
SR-02はズームXに似た柔らかさを持っていますが、ズームXほどの反発性や軽量さはなく、逆に耐久性は高い素材です。
前作(右)はリアクトフォームだったため、接地感は硬めでした。
また、ソールの厚さ自体も若干厚くなったように思います。
ちなみにズームXとSR-02という組み合わせはズームボメロ16と同じですが、密度が異なるためか感触や走行感は全く異なります。
ズームボメロ16については「ナイキ エアズームボメロ16徹底レビュー!」の記事を参照してください。
なお、カーボンプレートは前作と同様、フルレングスで入っています。
ズームフライ5 アウトソール
中足部の真ん中が少し凹んでいますが、凹んだ先に見えるのがズームXで、内包されているのがよくわかります。
その周囲の白い部分は、感触こそズームXに似ていますが、SR-02です。
前作(右)と比べると、かかと部分のラバー面積が増えたのは明らかです。
また、グリップ性の高そうなラバーに変わっています。
ズームフライ5 かかと周り・シュータン
かかと周りやシュータンも変更が大きくあります。
前作(右)はヴェイパーフライと同じように、かかと周りは薄く、内側にクッション素材がついていました。
それが今作では、わりと厚めのヒールカウンターが入った通常タイプのかかと周りに変更されました。
また、シュータンもペラペラに薄かった前作と比べてクッション性が高く厚くなりました。
フィット感はズームフライ3→4で格段に良くなりましたが、今作では変わりなく良いです。
ただし感触としては、キュッと締めてくれた前作と違って、優しく包んでくれる今作という感じです。
ズームフライ5 使用レビュー
硬めの接地感が特徴だった前作までと比べて、ズームフライ5の接地感はかなり柔らかくなりました。
全面ズームXのヴェイパーフライネクスト%と比べても柔らかさは同等です。
また、どこで着地してもかなりの安定感があり、反発性はヴェイパーフライほどはありません。
着地位置のおすすめは母指球の下あたりで、このあたりで着地するとかなりのクッションと反発を感じます。
フォアフットでもミッドフットでもリアフットでも問題はありませんが、最もズームフライ5の性能を生かすには母指球のあたりで着地して反発をもらうような走り方です。
母指球のあたりは、アルファフライで言うとエアポッドの部分に相当します。
アルファフライもこの部分で着地するのが最も機能を生かせるため、アルファフライの練習用としても良さそうです。
アルファフライの練習用というとズームテンポを思い浮かべる人も多いと思います。
ズームテンポとの比較で言うと、反発性ではズームテンポが上、耐久性ではズームフライ5が上です。
ズームテンポは反発性は抜群ですが、練習用シューズとしては致命的に耐久性が低いのが難点です。
エアポッドが潰れる、アウトソールが割れるといった事象がよく聞かれますが、私もアウトソールにヒビが入った経験があります。
ズームテンポは私の場合、アルファフライより走行距離がもちませんでした。
その点、ズームフライ5はエアポッドもなければ割れそうなアウトソールでもなく、かつ耐久性の高いSR-02でズームXを包んでいるため、アルファフライの練習用にぴったりです。
ズームフライは4まではヴェイパーフライの練習用という側面を持っていましたが、ズームフライ5はアルファフライの練習用です。
前作ズームフライ4では、同じく母指球のあたりで着地すると前に自然と倒れるようなライド感が強く感じられました。
そのようなライド感はズームフライ5では弱まりました。
そのため、ズームフライのライド感や硬さが好きだった方にはズームフライ4の方がいいでしょう。
私は柔らかい接地感の方が好きなため、ズームフライ5の方が好みではありますが、ズームフライシリーズに求める機能としては前作の方が良かったと思っています。
4までのズームフライは、反発を得るために空き缶を踏み潰すように強く叩きつけるように着地するのがおすすめでしたが、5では自然に反発をもらうような走り方がおすすめです。
まとめ
まずは基本スペックのまとめです。
重さ:26.5cm 262g
アッパー:メッシュ
ミッドソール:ズームX+SR02
ズームエア:なし
その他の特徴や個人的感想です。
・クッション性も反発性も抜群
・ミッドソールだけでなく、アッパーやかかと周りも柔らかめ
・アルファフライの練習用
その他のナイキのランニングシューズのシリーズについては「ナイキ ランニングシューズ徹底レビュー!スペック・特徴まとめ」の記事を参照してください。
レビューありがとうございます。
アルファフライの再現性はテンポの方が
良いと思いますが、コスパを考えると
ズームフライ5は良さそうですね。
ズームフライ5かターボにするか
悩みましたが、2年間も廃止になって
いたのでターボ購入しました。