ズームフライ4は前作ズームフライ3から約2年半後の2021年12月13日(月)に発売されたモデルです。
海外ではかなり以前より発売されていたため、事前情報は多く入っていましたが、具体的に前作のズームフライ3などと比べてどうスペックや履き心地が変わったのかを詳しく説明いたします。
ズームフライ4 重さ
26.5cmで264gです。
こちらは前作ズームフライ3で26.5cmで256gです。
前作もレーシングモデルとしては重いシューズでしたが、さらに重くなりました。
ズームフライは初代からモデルチェンジする度に重さが増しています。
ズームフライ4 アッパー
アッパーはブリーザブルメッシュですが、シュータンはフライニットで肌触りが全く違うため、2層のように感じます。
表面のブリーザブルメッシュは肌触りは硬く通気性の高い素材です。
シュータンはフライニットで、ブリーザブルメッシュとは対照的に、柔らかく伸びる素材です。
前作ズームフライ3(左)は、初代のヴェイパーフライネクスト%にも使われている、ヴェイパーウィーヴという半透明で撥水性の高い素材が表面に使われていました。(内側はメッシュです)
ブリーザブルメッシュとヴェイパーウィーヴで比較すると、伸縮性の低さと硬さは同じくらい、通気性はブリーザブルメッシュが上、撥水性はヴェイパーウィーヴが上という感じです。
ズームフライ4 ミッドソール
ミッドソール素材はリアクトで、カーボンプレートが入っています。
前作ズームフライ3(左)から変更ないとされていますが、少し厚くなったようにも思えます。
ズームフライ4 アウトソール
アウトソールはヴェイパーフライネクスト%ともそっくりです。
グリップが良いわけではありませんが、雨でも滑らず特に問題のないアウトソールです。
前作ズームフライ3(左)と全く変わりありません。
ズームフライ4 履き口・シューレース
前作と比べて大きく変わったのはこの部分です。
シュータンはフライニットとなり、柔らかく伸びるようになりました。
また、前作ズームフライ3(左)は履き口が広く、しっかりシューレースを締めないと足が抜けてしまうような感覚がありましたが、フライニットになったことによってぴったりフィットする感じになりました。
また、かかとはヴェイパーフライネクスト%と同じクッションがつけられたため、前作ズームフライ3であったような抜け感は全くなくなりました。
もうひとつズームフライ3で気になっていたのがシューレースの長さです。
上の画像のように地面に着いてしまうほどの長さでしたが、ズームフライ4では通常の長さになりました。
ズームフライ4 使用レビュー
ミッドソールの厚さやカーボンプレートなど、前作ズームフライ3と変わらないとされています。
しかし、若干厚みを増したように思います。
実際に履いた感触もそうですが、計測してみてもそうです。
なかなかミッドソールを自分で正確に計測するのは難しいですが、1〜2mm厚くなったように見えました。
走った感触としては前作よりクッション性が上がり、反発性は同程度という印象です。
重さはやはり感じます。
しかし、前作より重くなったとは感じません。
前作もレーシングシューズとしてはかなり重めのシューズでしたが、今作はむしろ前作より軽くなったように感じます。
前作は履き口周りのフィット感が悪く、足の抜け感がありましたが、今作はかかとのクッションがついたこととシュータンがフライニットになったことでフィット感は格段によくなりました。
用途としては前作と同じくロードでのスピードトレーニングがベストです。
距離を走ると重さを感じてくることと、トラックではクッションがありすぎるためです。
走り方としては、足を置きにいく走りや蹴る走りではなく、上から空き缶を踏みつぶすように叩きつけるような感じがおすすめです。
この走り方が最も反発をもらえるように思います。
アルファフライやズームテンポは置きにいけば自然と反発してくれるのと対照的です。
ヴェイパーフライネクスト%2とは親和性は高く、ズームフライ4を練習で履いてこのコツを掴んでおくと、ヴェイパーフライを履いた時に反発性の高さと軽さをより感じるので、練習ズームフライ4、本番ヴェイパーフライネクスト%2という使い方が最もおすすめです。
ズームフライシリーズは、よくサブ4向けとおすすめされたりしているのを見かけますが、この意見には同意できません。
サブ4を目指すくらいの力があるならば、レース用シューズはヴェイパーフライの方が絶対におすすめです。
なお、前作ズームフライ3との比較で劣る点は重量のみで、基本的にズームフライ4の方がおすすめです。
まとめ
まずは基本スペックのまとめです。
重さ:26.5cm 264g
アッパー:ブリーザブルメッシュ
ミッドソール:リアクト+カーボンファイバープレート
ズームエア:なし
その他の特徴や個人的感想です。
・クッション性も反発性も高いのでロードでのスピード練習向き
・重さがあるので長距離向きではない
・ヴェイパーフライネクスト%2の練習用
その他のナイキのランニングシューズのシリーズについては「ナイキ ランニングシューズ徹底レビュー!スペック・特徴まとめ」の記事を参照してください。