アディオスプロ2.0 スペック・特徴レビュー!前作との違いは?
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アディオスプロ2.0は、アディダスのアディゼロシリーズ最高峰のレーシングモデル「アディオスプロ」の2代目モデルで、2021年7月1日に「プライムX」「ジャパン6」「ボストン10」とともに発売されました。

ここではまず、前作からどう変わったかを解説し、ナイキのヴェイパーフライと比較レビューをいたします。

アディオス プロ2.0 重さ

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27cmで210gと、前作より15g軽量化しました。

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アディオス プロ2.0 アッパー

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アッパーはセラーメッシュ2.0が採用されました。

これは前作のセラーメッシュの進化版のようで、より軽量で通気性が良くなり柔らかくなりました。

ただ、セラーメッシュはもともと柔らかい素材ではありません。

前作はちょっとごわごわする感じもありましたが、今作では少し柔らかくなったかな?という程度です。

どちらがいいかというのは個人差があると思います。

ヴェイパーフライネクスト%が初代から2になった時にアッパーがヴェイパーウィーヴからフライニットになったのも同じで、柔らかくなったことで甲のあたりに余裕ができ、動いてしまうと感じる方もいるようです。

私はジョグ用には柔らかい方が好きですが、勝負レース用には柔らかさは不要なタイプなので、このアッパーの変更で言えば前作の方が良かったかな?という気がします。

また、シュータンも一体型ではなくなったことも重なってフィット感は前作より若干悪くなった気がします。

しかし、この程度のマイナス点はすべて飲み込んでしまうほど、プラス点の方が大きいです。

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アディオス プロ2.0 ミッドソール

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ミッドソールは前作と同じくライトストライクプロで、間に5本のカーボンバーであるエナジーロッドを挟んでいる点も同じです。

しかし、ミッドソールの厚さはかかとが39.5mm、前足部が29.5mmと、前作の39mm・31.5mmから、かかとが若干厚くなり、前足部は逆に2mm薄くなり、10mmの高ドロップ(前足部とかかと部の厚さの差)シューズとなりました。

前作も7.5mmのドロップがあったわけですが、ドロップが広がったことで推進力が高くなりました。

ライトストライクプロは柔らかく弾力性のある素材で、クッション性と反発性をもたらしてくれます。

カーボンバーは硬い素材で、反発性と安定感をもたらしてくれます。

ナイキのミッドソール素材であるズームXと比べると、ライトストライクプロの方が弾力性は弱めです。

また、5本指のカーボンバーも、カーボンプレートとして入っているナイキのヴェイパーフライと比べると、反発性では負けてしまいます。

逆にアルファフライやヴェイパーフライに勝っている点は安定性と推進力です。

安定性が勝っているのは柔らかさと反発性で負けていることの裏返しとも言えますが、推進力に関しては特にかかと部分で着地した時に大きく異なります。

ナイキのアルファフライは明らかにかかと着地NGのシューズです。

それに対してヴェイパーフライはかかと着地でもOKの万人向けシューズです。

しかし、前足部から中足部で着地した方が本来の機能を発揮します。

それに対してアディオスプロ2.0はかかと着地の方がむしろ良いのではないかと思えるシューズです。

理由としては主に以下の3つです。

  1. 高ドロップのため、スムーズに重心移動しやすい
  2. かかとの接地感は柔らかすぎない
  3. 前足部で着地してもナイキの厚底ほど反発感がない

つまり、地面からの反発で前に進むのではなく、かかとから前足部への重心移動を利用し、つま先で蹴るように地面から離れることで、推進力を上げていくような走り方が向いています。

アディオス プロ2.0 アウトソール

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アウトソールは一番大きく変わった点です。

初代のアディオスプロは、どフラットなアウトソールでした。

見た目に反して雨でも全く滑らないソールでしたが、お世辞にもグリップが良いとは言えませんでした。

アディオスプロ2.0では、おなじみのコンチネンタルラバーがつま先部分に使われ、前足部から中足部にかけてライトウェイトテキスタイルラバーが搭載されました。

コンチネンタルラバーは耐久性とグリップ性の高い素材です。

これをつま先部分につけることによって、蹴り出しをサポートしつつ、シューズの耐久性を上げています。

ライトウェイトテキスタイルラバーは耐久性はコンチネンタルラバーより落ちるものの、グリップ性はコンチネンタルラバーより高そうです。

また、名前の通り軽量であるため、コンチネンタルラバーより広範囲に使われています。

初代のアディオスプロのアウトソールは、グリップ性のなさよりも耐久性のなさが指摘されることの多いシューズでしたが、この点は大きく向上されました。

さらに大きく変わったのは、真ん中部分が大きくえぐれて中のカーボンバー(エナジーロッド)が見えていることです。

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この部分で着地することはないため、軽量化のためにも有効な変更だと思います。

空洞があることでの違和感は特になく、むしろ屈曲性が上がり重心移動がしやすくなったとも思えます。

アディオス プロ2.0 かかと周り

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前作はかかとの抜け感がありましたが、今作ではフィット感・ホールド感が格段に良くなりました。

このかかと周りは、同時発売されたアディゼロジャパン6やアディゼロボストン10と同じです。

まとめ

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まずはスペックと前作からの変更点のまとめです。

アディオスプロ2.0 スペック

・重さ:27cm210g
・ソールの厚さ:39.5mm(ヒール39.5mm/前足部29.5mm)
・ミッドソール:Lightstrike PRO(ライトストライクプロ)+EnergyRods (エナジーロッド)

アディオスプロ2.0 前作からの変更点

・重さ:27cm225g→210g
・アッパー:セラーメッシュ→セラーメッシュ2.0
・ミッドソールの厚さ:かかと部39mm→39.5mm、前足部31.5mm→29.5mm
・アウトソール:コンチネンタルラバーで耐久性向上、ライトウェイトテキスタイルラバーでグリップ性向上
・中足部のアウトソールとミッドソールにえぐれ
・かかとのホールド感の向上

アディオスプロ2.0は、前作と比較すると確実に良くなったと言えます。

そのため、前作と比較するよりヴェイパーフライと比較した方が良いかと思いますが、私の感覚では以下の通りです。

アディオスプロ2.0vsヴェイパーフライ 比較

・反発性はヴェイパーフライが上
・推進力はアディオスプロ2.0が上
・ヴェイパーフライは勝手に跳ねる感覚、アディオスプロは自然と前に進む感覚
・かかと着地の安定感はアディオスプロが上
・軽量性はヴェイパーフライが上
・ソールの厚さとクッション性はアディオスプロ2.0が上

その他のアディゼロシリーズに関しては、「アディダス ランニングシューズ徹底レビュー!スペック・特徴まとめ」の記事でまとめてますのでよろしければ参照してください。

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