アシックスゲルカヤノ30は、2023年8月10日に発売された、アシックスの中で最も長い歴史を持つランニングシューズです。
昨年発売されたゲルカヤノ29も8月10日の発売でしたが、ちょうど1年後のリニューアルとなりました。
価格は前作の17,600円から19,800円に上がりましたが、かなりのアップデートをしています。
そのスペックや特徴について、主に前作と比較してどう変わったかを中心に説明いたします。
ゲルカヤノ30 重さ
ASICS公式
27cmで303gです。
前作が300gだったので、ほぼ同じです。
ゲルカヤノ30 アッパー
ASICS公式
アッパーは前作と同じくエンジニアードニットです。
シュータンは前作より薄くなりました。
ゲルカヤノ30 ミッドソール
ASICS公式
大きく変わったのがミッドソールです。
まず、厚さは40mmと、前作より4mmほど厚くなりました。
ドロップは10mmのまま変更がありません。
素材はフライトフォームブラストプラスエコです。
「FF Blast+」という記載がありますが、「FF Blast+ECO」です。
前作はフライトフォームブラストプラス(上)とフライトフォーム(下)の2層でしたが、ゲルカヤノは27も28も2層かつ下側はフライトフォームだったので、1層になったのも大きな変更点です。
上側のミッドソールも27・28・29と、フライトフォームプロペル・フライトフォームブラスト・フライトフォームブラスト+と毎回変更が加えられています。
さらに、今までは外から見えていたゲルが「ピュアゲル」として内蔵化されました。
ピュアゲルはゲルニンバス25で最初に搭載されましたが、通常のゲルよりも約65%やわらかく、約10%軽量化されたのが特徴です。
また、これまでのゲルカヤノは、ダイナミックデュオマックスやライトトラスのような機能で、内側に硬さを持たせてオーバープロネーションを防止するのが常識でしたが、どちらもなくなりました。
内側の色感の少し違う(ややクリーム色っぽいところ)部分がむしろ柔らかく、弾力があります。
この部分が「4Dガイダンスシステム」の一端を担っているのですが、これについては後述します。
ゲルカヤノ30 アウトソール
ASICS公式
アウトソールも中足部が広がり、安定性が高くなったことが視覚的にもわかります。
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こちらは前作ゲルカヤノ29のアウトソールです。
面積だけでなく、屈曲溝も大きく異なります。
前作では前足部に4本の屈曲溝があり、よく曲がる感じがありましたが、今作では前作にはなかった縦のラインが入っています。
これは自然な体重移動を促すガイダンスラインで、しっかり屈曲させて進む前作とはコンセプトが異なります。
ゲルカヤノ30 4Dガイダンスシステム
以下の4つの特徴をひっくるめて4Dガイダンスシステムと定義しています。
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オーバープロネーション対策(内側に倒れ込まないような対策)として、内側を硬くするのが今までのゲルカヤノでしたが、今作では内側に広がりを持たせることで倒れ込みを防いでいます。
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柔らかいながらも弾力の強いパーツで、倒れ込もうとする力を押し返すイメージです。
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走行距離が長くなると着地位置がだんだん後ろになるため、疲れてきた時でもしっかり着地できるよう、傾斜をつけています。
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中足部を中心に幅を広げ、安定性を高めています。
ゲルカヤノ30 走行感
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フォルム的にゲルニンバス25のような重厚感があり、ふかふかのクッションが想像されます。
確かにクッション性も柔らかさも過去のゲルカヤノシリーズでも随一ですが、ゲルニンバス25のふかふかクッションとはやや異なります。
柔らかな履き心地のみ追求したゲルニンバスとは違い、やはりゲルカヤノは柔らかさの中にも安定感があります。
同じフライトフォームブラストプラスエコをミッドソールに使っていますが、ゲルカヤノ30の方がやや薄いこともあってか、沈み込みはこちらの方が少ないです。
個人的には柔らかさのみ追求したゲルニンバスの方が好みですが、オーバープロネーションの方や初心者用としておすすめするなら安定感の高いゲルカヤノに軍配が上がります。
初心者なら練習からレースまで全般に使えますが、スピードは出しづらいシューズのため、シリアスランナーならジョグか普段履きです。
とはいえ、シリアスランナーならここまでのガイダンス性は必要ないので、ジョグ用ならゲルニンバス25の方がおすすめです。
前作までは「サポート」のゲルカヤノというイメージでしたが、今作は「ガイダンス」のゲルカヤノというイメージに生まれ変わったと言っていいでしょう。
なお、4Dガイダンスシステムは少し走った程度では感じにくいかもしれません。
長距離走って疲れてきた時こそ、その真価を発揮するシステムです。
ゲルカヤノ30 まとめ
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ゲルカヤノ30のスペックのまとめです。
・重さ:27cm 303g
・アッパー:エンジニアードニット
・ミッドソール:フライトフォームブラストプラスエコ+ピュアゲル
・4Dガイダンスシステム
ゲルカヤノ30の特徴のまとめです。
・疲れてきた時こそ4Dガイダンスを発揮
・柔らかく変身しながらも圧倒的な安定感
・初心者向けで、サポートからガイダンスへ(過去のゲルカヤノ比)
その他のアシックスのランニングシューズについては「アシックス ランニングシューズ徹底レビュー!スペック・特徴まとめ」の記事を参照してください。