プーマのファストアールニトロは2022年3月に国内30足限定で発売された、ディヴィエイトニトロエリートと並ぶプーマのニトロシリーズ最上級モデルです。
10月にはファイヤーグローカラーが量産され、2023年1月にはEKIDENカラーが発売されました。
ファイヤーグローカラーは定価27,500円(税込)で重さは194g(27cm)でしたが、EKIDENカラーは31,900円(税込)で重さは225g(27cm)と大きく変わりました。
EKIDENカラーは特別仕様のために価格が高いのかもしれませんが、4,400円も高くなったのはリサイクル素材を使用するという変更があったためかもしれません。
重さについては次章で説明いたします。
ファストアールニトロエリート 重さ
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27cmで225gです。
以前のカラー(ファイヤーグロー)は194gと表記されていたため、30gほど重量アップしたことになります。
「リサイクル素材使用」であることが公式サイトに表記されていますが、そのために重くなったとも考えられます。
ナイキでもリサイクル素材を使った「ネクストネイチャー」は通常モデルより重さがあります。
しかし、ファイヤーグローカラーも220gほどあったという人の声は多いため、重くなったのではなく、実際の重さに近い表記になったものと思われます。
ファストアールニトロエリート アッパー
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アッパーはシュータン一体型のモノメッシュです。
前足部の側面にテープのようなものが貼られていますが、これはパワーテープという補強材です。
ファストアールニトロエリート ミッドソール
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ミッドソールはプーマで最も軽量かつ高反発のニトロエリートフォームです。
そしてパワープレートと呼ばれるカーボンプレートが、地面により近い位置に入っています。
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中足部はパワープレートが剥き出しになっています。
前と後ろでパーツが分かれ、剥き出しのカーボンプレートが見えるこの見た目がファストアールニトロの一番の特徴です。
そして、ファストアールニトロのミッドソールのもう一つの特徴は、かかと部に硬めのEVAが使われている点です。
他メーカーの最上級レベルの厚底レーシングシューズは、全面的に最上級のミッドソール素材が使われているケースが一般的です。
それらの素材は柔らかくクッション性と反発性に優れますが、厚みがあると安定性もないのが共通の特徴です。
そのため、かかと着地をすると安定感に欠ける一般的な厚底レーシングモデルとは違い、ファストアールニトロエリートは、かかと着地でも安定感があるのが特徴です。
ファストアールニトロエリート アウトソール
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前足部から中足部にはプーマグリップLTが広範囲に貼られています。
プーマグリップLTはグリップ性が高く軽量なラバーです。
ファストアールニトロエリート 走行感
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ものすごく不安定そうな見た目とは反対に、実はかなり安定感の高いシューズです。
かかと部は通常のEVAにより接地感は硬いため、ヒールストライクでも全く不安定さはありません。
逆に前足部に使われているニトロエリートは柔らかいフォームです。
しかし、カーボンプレート(パワープレート)が地面に近い位置に入っているため、沈み込む感覚はありません。
シューズがほどよく屈曲すること、沈み込みすぎないミッドソール、グリップの良いアウトソールなどを考慮すると、押すよりも蹴る走りが向いています。
シューズの反発性を生かして走りたいのであれば、ディヴィエイトニトロエリート2の方がおすすめです。
まとめ
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ファストアールニトロエリートのスペックのまとめです。
・重さ:27cm225g
・ミッドソール:ニトロエリートフォーム+PWRPLATE(パワープレート)+EVA
・アウトソール:プーマグリップLT
ファストアールニトロエリートの特徴のまとめです。
・エリート向け厚底レーシングにしては珍しい硬さ
・不安定そうな見た目に反して安定感が高い
・押す走り向きのディヴィエイトニトロエリートに対し、蹴る走り向き
なお、その他のプーマのランニングシューズについては「プーマ ランニングシューズ徹底レビュー!スペック・特徴まとめ」の記事でまとめてますので、よろしければ参照してください。