アシックスのソーティーマジックは、アシックスで最も薄底かつ軽量なレーシングシューズのシリーズです。
ソーティーマジックは、より軽さに重きをおいたLT(light)シリーズと、反発性に重きをおいたRP(repulsion)シリーズがあります。
まだ2までしか発売されてないLTに対し、2021年12月24日にRPシリーズは6作目となるソーティーマジックRP6を発売しました。
ここでは主に前作ソーティーマジックRP5と比較しながら、RP6のスペックや特徴を説明いたします。
ソーティーマジックRP6 重さ
ASICS公式
26.5cmで145gと超軽量です。
前作RP5は27cmで165gだったので、かなり軽量化されました。
しかも、より軽量とされるLTシリーズのLT2は27cmで157gのため、軽量さでもLTシリーズを上回りアシックス最軽量となりました。
今後はより軽量なLT3が発売されるかもしれませんが、軽量を理由にRP6でなくLT2を買うという選択肢はなくなりました。
ソーティーマジックRP6 アッパー
ASICS公式
アッパーはジャガードメッシュからエンジニアードメッシュに変更になりました。
軽量化された要因はほぼこの変更です。
ソーティーマジックに関わらず、アシックスはわりとしっかり補強されたアッパーのシューズが多かったように思います。
それがフィット感や履き心地の良さにつながる面もありますが、一方で軽さを重視するナイキに重量面で劣っていた面もあります。
RP6では前作のようなしっかり補強されたアッパーではなくなることで履き心地は前作より悪くなったように思いますが、約20gの軽量化はそのデメリットを補って余りあるメリットです。
ソーティーマジックRP6 ミッドソール
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ミッドソールは前作と変更なく、フライトフォームとフライトフォームプロペルです。
より軽量なフライトフォームをベースに、より反発の強いフライトフォームプロペルを前足部に搭載しています。
ソーティーマジックRP6 アウトソール
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アウトソールも前作と同じです。
中足部から前寄りにチップタイプのデュオソールがついており、グリップ力は抜群です。
また、つま先部分にはアシックスグリップという高グリップ素材が使われています。
グリップ力自体は普通のデュオソールの方が良いような気もしますが、アシックスグリップの方が耐久性は高いです。
また、フォーク型にPebax製のシャンク(プレート)が入っていて(黒い部分)、着地時に全くねじれない安定感をもたらしてくれます。
ソーティーマジックRP6 ヒール
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前作はしっかりした芯材のヒールカップでしたが、見た目にもわかるくらい柔らかくなりました。
ただ、内側に補強材が入っているので、全くホールド感がないわけではありません。
ソーティーマジックRP6 使用レビュー
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ホールド感・フィット感は前作よりは落ちた感がありますが、個人的には気になるレベルではないと思います。
当然ですが、接地感はかなり硬めです。
中足部のデュオソールのあたりで着地し、つま先部分のアシックスグリップでしっかりと蹴って進むような走り方がおすすめです。
Pebax製プレートが少し屈曲し、蹴り出した瞬間に元に戻ろうとする力が反発性を生み出してくれます。
シューズ自体の反発力はメタスピードスカイなどの厚底カーボンシューズの方が上です。
しかし、自分の力を余すところなくダイレクトに反発力に変える力は抜群のシューズです。
ナイキやアディダスが薄底レーシングシューズからほぼ撤退している状態の今、薄底レーシングシューズとしては最も良いシューズなのではないかと思います。
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前田穂南選手はソーティーマジックを履いてフルを走っていますが、彼女くらいの力がないとフルマラソンで使うには難しく、ロードで使うには10kmくらいまでが良いでしょう。
また、ミッドソールは25mm以下のため、800m以上のトラック公認レースにも使用できます。
まとめ
ソーティーマジックRP6の基本スペックのまとめです。
・重さ:26.5cm145g
・アッパー:エンジニアードメッシュ
・ミッドソール:フライトフォーム+フライトフォームプロペル
・アウトソール:デュオソール+アシックスグリップ
ソーティーマジックRP6の特徴のまとめです。
・グリップ力は抜群
・自分の力をしっかり反発感に変えてくれる
・フルで使うにはクッション性が乏しく、10kmくらいまでがおすすめ
その他のアシックスのランニングシューズについては「アシックス ランニングシューズ徹底レビュー!スペック・特徴まとめ」の記事を参照してください。