5年以上使用した220Jから、2019年4月現在、ガーミンフォアアスリートシリーズの最上級モデルである935に新調しました。
機種を変更した理由は220Jが壊れたわけでも不満があるわけでもなく、220Jを購入した時期にはやっていなかったトレランや登山に対応するモデルが欲しかったためです。
フルマラソンを走る上では220Jでも充分でしたが、やはり935で得られるランニングダイナミクスのデータは220Jより詳細かつ正確で、購入して後悔のないものでした。
では、どこが優れているかという点ですが、まずは比較対象とする、いくつかのモデルをご紹介いたします。
ガーミンフォアアスリートシリーズの型番は、10J・15J・35Jなど2桁がエントリーモデル、200番台が中位モデル、600、700、900番台が上位モデルという位置づけです。
ここでは200番台以降の中上位モデルを比較対象といたします。
200番台モデル
まずは私が持っている220Jについてですが、5年くらい前に大ヒットし、現在はすでに生産は終了しているモデルです。
機能としては、この機種が出始めたあたりから格段にGPSの補足が早くなったと思います。また、光学式心拍計こそついていませんが、GPS起動時で最大10時間稼働するため、(実際には7時間くらいでバッテリー切れたりしますが)フルマラソンを走るには充分でした。
そのため、フルマラソンまでしか走らない(ウルトラマラソンは走らない)シリアスランナーであればこのモデルで充分という人は多いと思います。
このモデルに光学式心拍計を搭載したのが225J。一桁目の5は心拍計あり、0は心拍計なしです。
そして、現在は220Jも225Jも生産を終了し、後継モデルの230J・235Jがやはり大ヒットしていますが、後継モデルは簡単に言うと、スマート通知に対応し、稼働時間を伸ばし、GPSの精度をより高めたものです。
230J・235Jはそれぞれ220J・225Jよりハイスペックとなりながらも価格はむしろそれらを下回るくらいまで下がってきているのでおすすめのモデルです。
600番台モデル
200番台と違うのは、BluetoothだけでなくWi-Fiに対応しているという点です。
また、2019年4月現在で唯一の40番台(2桁目が)である645・645musicが発売されているのが600番台です。
645(musicも含む)はマルチスポーツ対応となり、自転車や屋内スイムに対応しています。
また、garmin payという電子ウォレットに対応する他、645musicはガーミンフォアアスリートシリーズで唯一音楽保存ができるモデルです。
実はこのgarmin payと音楽保存は最上級モデルである935にすらついていません。
私はどちらも不要な機能と思っているのですが、この機能を重視するのであれば935よりこちらがおすすめです。
700番台モデル
700番台は735XTJのモデル1機種のみです。(2019年4月現在)
これは925XTJの後継モデルの1つと思われます。(もう1つの後継モデルが935)
XTはクロストレーニングの略で、JはジャパンモデルのJです。
自転車や屋内スイムに対応しているのは645と一緒ですが、645で対応していない屋外スイム対応モデルです。
つまり、トライアスロンをやるなら645はダメで735XTJならOKです。
対応するスポーツが違うとはいえ、645も935もクロストレーニングモデルですが、735XTJと違ってXTJの文字は入らなくなります。
これは今後の600番台、900番台はクロストレーニング対応が標準装備だということを意味しているのでしょう。
また、 Jの文字も消えましたが、こちらもフォアアスリートはもともと日本モデルだからということでしょう。アメリカモデルはフォアランナーです。
935の優れた点
以上、935以外のフォアアスリートのモデルの特徴を踏まえた上で、935が優れている下記の3点が気に入っているところです。
①稼働時間
GPS・心拍計を起動した状態で最大21時間稼働します。
24時間走には耐えられませんが、ウルトラマラソンやアイアンマンレースにも充分対応できるでしょう。
私はフルマラソンまでしか走りませんが、2日がかりの登山の時にも、歩いていない時はGPSを切るので充分対応できる点が魅力でした。
②マルチスポーツ対応
645・645music・735XTJもマルチスポーツ対応ですが、それぞれ対応スポーツが異なります。
まず、645・645musicは屋外スイム・トライアスロン非対応で、735XTJは対応です。
そして935はさらに登山・トレラン・ゴルフに対応しています。
ゴルフはコースをダウンロードしておけばピンまでの距離がわかったりするようで、ゴルフをやる人には面白いかもしれませんが、私には無用の長物です。
対応が嬉しいのは登山とトレランです。これは電子コンパスと気圧高度計が搭載されているからなのですが、気圧高度計があることで、より正確に距離を測ることができるのです。
GPSは通常、空から見た距離の移動を移動距離と判断しますが、上に登った距離や降った距離は測りません。
そのため、坂道を走った場合や登山やトレランの場合は距離が短く出てしまうわけですが、気圧高度計はこれを補正し、沿面の距離を測ることができるのです。
沿面距離とは、聞き慣れない用語だと思いますが、空から見た時の三角形の底辺ではなく、斜面の距離です。
ガーミン935の設定画面で「沿面距離」をONにするだけでOKなので、実は登山やトレランじゃなく、坂道の多いランニングにも有効なのです。
③ランニングダイナミクスポッド
緑色のちっちゃなこれです。これをランニングパンツにつけて走るだけで詳細なランニングダイナミクスのデータを見ることができます。
こんな感じにランニングパンツの後ろ側につけます。
知ることができるデータは、ピッチやストライド、上下動比や左右接地時間や接地時間バランスなどです。
935はこのランニングダイナミクスポッドが付属でついているのです。標準装備されているのは935だけです。
ピッチやストライドがわかるという話でしたが、他の機種でもわかるじゃんと思った人はいませんか?
私はそう思ってました。220Jでも見ることができます。しかし、正確さが違います。
長距離を走る場合には誤差は少ないのですが、短距離で測ると違いが明らかです。
試しに左手に935、右手に220Jをつけて200mを測ってみました。
まずは935の結果です。
そしてこちらが220Jの結果です。
ピッチとストライドが全然違うのはわかるでしょうか?
平均ピッチが233/1分、平均ストライドが1.7mを示す935が間違いないとは言い切れませんが、220Jが示すように平均ピッチ122/1分、平均ストライド3.74mという化け物みたいなストライド走法をしてないのは明らかです。
短距離の練習もよく行う私としては、この計測間違いが以前から気になるところでしたが、ランニングダイナミクスポッドのおかげでちゃんと計測できるようになったのは嬉しい限りです。
また、距離計測にも違いが出るかな?と思って20分間ジョグした結果がこちらです。
わずかに20m。こちらの誤差は少ないようです。次回はアップダウンの大きなコースで測ってみようと思います。
そして、1番心配なのはランニングダイナミクスポッドの外し忘れです。
つけていることも忘れでしまうほどの手軽さなので、私は2回ほど洗濯してしまいました。
その後も正常に作動しましたので、ある程度の防水性は身をもって証明しましたが、使う方は気をつけましょう。
まとめ
Garmin Fore Athlete (ガーミン フォア アスリート)935はかなり高機能でおすすめですが、その分だけ価格も高いので必要な機能かどうかを見極めて購入を検討すべきかと思います。
その他の機種については「ガーミン(GARMIN)フォアアスリートシリーズ徹底レビュー!」の記事を参考にしてください。