ホカのマッハXは、2023年7月3日に発売されたトレーニング用モデルです。
価格はなんと税込30,800円と、レーシングモデル並みの高価格ですが、そのスペックや特徴について、主にマッハ5と比較しながら説明いたします。
マッハX 重さ
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28cmで266gと、なかなかの重さがあります。
マッハ5は27cmで232gなので、かなりの違いです。
マッハX アッパー
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アッパーはマッハ5と同じくエンジニアードジャカードメッシュです。
あまり伸縮性のないメッシュというイメージです。
シュータンはアッパーと一体型で、ペラペラでレーシングシューズのような薄さです。
マッハX ミッドソール
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ミッドソールは、PEBAフォーム(上)とEVAフォーム(下)で、PEBAXプレートを挟んでいます。
かかと部で39mm、前足部で34mmの厚さがあります。
PEBAフォームは柔らかく反発力が強く、EVAの方はやや硬めで安定感が高いです。
PEVAフォームはカーボンX3のミッドソールのフォームよりも34%高い反発力を持つという触れ込みです。
しかし、カーボンX3はそもそもそれほど反発力と重視したシューズではないため、この比較はあまりフェアではありません。
カーボンX3はどちらかと言うとウルトラマラソン向けの安定感とライド感が重視されたモデルです。
マッハXが発売された時点での最上級モデルはロケットX2ですが、このロケットX2に搭載されているのがPEBAフォームです。
ロケットX2との比較では、全面がPEBAフォームで柔らかく反発力の高いロケットX2に対して、マッハXは下側にEVAフォームを入れている分、反発性は抑えめで安定感が高めです。
また、ホカで「X」とつくモデルはカーボンプレートが入っているのがこれまでの通例でしたが、マッハXはカーボンプレートではなくPEBAXプレートです。
このプレートはカーボンほどの剛性がないため、屈曲します。
マッハX アウトソール
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アウトソールはDurabrasion Rubber™(デュラブレーションラバー)という、耐久性の高いラバーが貼られています。
これはクリフトン9やロケットX2などの最近のシューズで使われるようになりました。
ホカのランニングシューズでは、ラバライズドEVAという、ラバーとEVAの中間のような素材がよく使われています。
マッハ5もラバライズドEVAでした。
しかし、ラバライズドEVAは耐久性に難ありと言われることもあり、マッハXでは耐久性の高いラバーに変更されました。
マッハX 走行感
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マッハはもともと柔らかめのタイプでしたが、前作からミッドソールも変更されたことにより、より柔らかいタイプになりました。
ホカでスピード練習用モデルと言えばリンコンとマッハです。
リンコンの方が軽量で硬めでピッチ走法向き、マッハの方が柔らかめでやや重さがありストライド走法向きと自分は評価していました。
リンコンとの位置付けで言えばマッハ5もマッハXも同じです。
マッハ5との比較で言えば、反発力が強くなった分、ライド感が弱くなり足の力を使わずに走る走り方の方が向いているように思います。
シューズの重量は重くなったので、マッハ5の方が短い距離向き、マッハXの方が長距離向きです。
練習内容で言えば、インターバルや10kmくらいのペース走ならマッハ5、30km走などのロング走ならマッハXの方がそれぞれ向いているイメージです。
また、シューズのタイプ的にはナイキのズームフライ5にも似ていますが、ズームフライ5よりは接地面が硬くシューズも屈曲もするため、マッハXの方が足の力を使う走り方向きです。
ズームフライ5がヴェイパーフライ3やアルファフライ2の練習用という位置付けに対し、マッハXはロケットX2の練習用シューズとしての位置付けが一番しっくりくる表現です。
マッハX まとめ
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マッハXのスペックや特徴をまとめると以下の通りです。
・28cm:266g
・PEBAフォーム+EVAフォーム+PEBAXプレート
・Durabrasion Rubber™
・トレーニングモデルとして高機能だが高価格
・マッハ5より重いが、反発性が高く長距離向き
・ストライド走法向け
マッハXは高機能で、確かに良いシューズだと思います。
ただし、レーシングシューズ並みの高価格を考えると、正直よほどのホカ好きの人以外にはおすすめしにくいシューズです。
その他のホカのシューズについては「ホカ ランニングシューズ徹底レビュー!スペック・特徴まとめ」の記事を参照してください。