
ナイキのズームXストリークフライ2は2025年3月1日にヴェイパーフライ4とともに発売されました。
価格は本体24,300円、税込26,730円と高額ではあるものの、ヴェイパーフライ4よりは本体価格で2,700円安い設定です。
ストリークフライ2は中厚底くらいのレーシングシューズという位置付けですが、前作から変更された点やヴェイパーフライ4との違いなどを中心に説明いたします。
ズームX ストリークフライ2 重さ

26.5cmでわずか126gです。

こちらは初代のストリークフライです。
前作は171gで、これも充分軽かったのですが、大幅に軽量化されました。
ズームX ストリークフライ2 アッパー

アッパーは柔らかく、ソックスのようなエンジニアードメッシュです。
前作はここにツルツルした素材が使われていて、かなり耐久性が悪かったのですが、その点は改良されたように思います。


こちらは前作のアッパーですが、それほど履いてないにも関わらず左右とも破けてしまいました。
前足部をしっかり屈曲させながら走るシューズであるため、一般的な屈曲させない厚底カーボンよりも耐久性が必要なのかもしれません。

また、シューレースの配置も斜めだった前作から、真っすぐに変更されました。
これはヴェイパーフライ3からヴェイパーフライ4へのアップデートでも同様の変更が見られます。
甲にかかる圧迫感を軽減するために、あえて斜めになってましたが、通常に戻りました。
ズームX ストリークフライ2 ミッドソール

ミッドソールは全面ズームXで、フルレングスでカーボンプレートが入っています。

前作はカーボンプレートより硬さがないpebax製のプレートが中足部にのみ入っていました。

そのため、今作は曲がらないかと思いましたが前作並みにこれほど屈曲します。
ズームX ストリークフライ2 アウトソール

アウトソールはナイキにしては珍しく、グリップ性が高そうなラバーが前足部に配置されています。
中足部から後足部はズームXが剥き出し部分が多いため、耐久性はそれほどなさそうです。

前作(右)はあまりグリップ性は考えられてなさそうなアウトソールでした。
また、耐久性もあまり高くはありませんでした。
走行距離は200km程度でこの消耗度合です。
ズームX ストリークフライ2 サイズ感

スパイクのドラゴンフライと同じラスト(木型)です。

前作はワイド感がありましたが、今回は通常のサイズ感です。
ズームX ストリークフライ2 走行感

とにかく軽いというのが第一印象です。
そして前作で感じたような柔らかさはストリークフライ2でも感じられます。
前作はとにかく柔らかさが際立ちながらも反発はそれほどないため、レースというよりトラックの練習用に最適といったシューズでした。
ところが今作は前作同様の柔らかさと前足部の屈曲性を持ちながら、フルレングスのカーボンプレートの効果なのか反発力も抜群です。
反発力は高い上に早い(着地してから返ってくるのが)です。
スピードだけを追求するのであれば、現行シューズの中では他メーカー含めても一番だと思います。
ただし、走り方としてはアルファフライのように乗り込んで自然に反発をもらうのではなく、しっかり前足部を屈曲させて蹴って走る力が必要です。
そのためフルマラソンには向いておらず、5~10kmくらいのレース向きといったシューズです。
前作も本来はそういう用途として開発されましたが、実際にレースで使っている人はほとんどいませんでしたし、自分としても全く選択肢にありませんでした。
ところが今作はかなり本来の用途(5~10kmくらいのロードレース)向きのシューズになったと感じます。
ズームX ストリークフライ2 まとめ

まずは基本スペックのまとめです。
重さ:26.5cm126g
アッパー:エンジニアードメッシュ
ミッドソール:ズームX+カーボンプレート
ズームエア:なし
その他の特徴や個人的感想です。
・反発力は高い上に早く、スピードだけを追求するならベストシューズ
・反発にまかせるのではなく、蹴って走るとかなりスピードを出しやすい
・フルマラソンを走るにはクッション性が心許なく、5~10kmくらいのレース向き
その他のナイキのランニングシューズのシリーズについては「ナイキ ランニングシューズ徹底レビュー!スペック・特徴まとめ」の記事を参照してください。