ニューバランスのフューエルセル スーパーコンプエリートV4は、2024年2月1日に先行発売され、2月16日より一般発売となりました。
価格は29,700円と、前作から据え置きです。
2023年10月のMGCでパリオリンピック出場内定を決めた赤﨑暁選手が履いていることで話題に上がったシューズですが、前作から大きく異なる特徴や履き心地などを詳しくお伝えいたします。
フューエルセル スーパーコンプエリートV4 重さ
26.5cmで227gです。
こちらは前作です。
同サイズで210gだったので、17g重くなりました。
フューエルセル スーパーコンプエリートV4 アッパー
アッパーはエンジニアードメッシュです。
前作(右)もアッパー自体はエンジニアードメッシュでしたが、シュータンが一体型のニットでした。
今作ではシュータンは独立しましたが、素材が大きく変わりました。
まるで安っぽいスポンジのようです。
フューエルセル スーパーコンプエリートV4 ミッドソール
ミッドソールはフューエルセルですが、今作ではホカのランニングシューズでもメインに使われているPEBA(ポリエーテルブロックアミド)を混ぜています。
前作(右)は純粋なフューエルセルでした。
PEBAを混ぜ込んだことで、柔らかくも反発性を出した感じです。
フューエルセル独特のモチモチ感が減少し、沈み込みにくくなった気がします。
また、ミッドソールの間にはエナジーアークと呼ばれるかまぼこ状のカーボンプレートが入っています。
スーパーコンプと名のつくシリーズには、すべてエナジーアークが入っているという共通点があります。
フューエルセル スーパーコンプエリートV4 アウトソール
前足部には軽くて柔らかいライトウェイトソリッドラバー、後足部には耐久性が高くて硬めのNデュランスのラバーが貼られています。
真ん中の空洞部分の先に見えるのがエナジーアークですが、前足部の空洞部分が前作(右)より減っています。
フューエルセル スーパーコンプエリートV4 サイズ感
フューエルセルシリーズはほとんどのモデルでDのみ(レディースはBのみ)です。
他のメーカーでDはナローとかスリムと言われる狭めなサイズ感で、Eとか2Eが普通サイズ、4Eがワイドというのが通常です。
SCエリートV4はDサイズしかないようですが、普通サイズに思えます。
というより前作よりアッパーの締め付け感が薄くなったからか、むしろ若干ワイド感すらあります。
フューエルセル スーパーコンプエリートV4 走行感
フューエルセル独特のモチモチ感と沈み込み感が減少し、早く反発が返ってくるタイプになりました。
接地位置は中足部のやや後ろあたりがベストで、一番クッション性を感じます。
早くなったとはいえ、前足部で接地してもパンっとすぐに返ってくるような反発はなく、中足部で接地して前に体重移動しながら面で押すようなイメージが一番良いです。
正直重さははっきりと感じられ、短い距離でスピードを出せるタイプではありません。
前作と比べるとクッションから反発寄りになりましたが、それほど強い反発性があるわけでもなく、個人的にはがっかりな変更です。
一言でシューズを例えるなら、アディオスプロ3の劣化版という感じで、重量を重くして反発を弱めてクッションを強めた感じのシューズです。
アディオスプロ3の走行感は好きだけどクッションが物足りないというランナーには向いているかもしれません。
距離的には30kmからフルマラソンなどのスピードより足持ちが重視されるレースに向いています。
フューエルセル スーパーコンプエリートV4 まとめ
まずは基本スペックのまとめです。
・重さ:26.5cm227g
・アッパー:エンジニアードメッシュ
・ミッドソール:フューエルセル(PEBA混合)+カーボンプレート(エナジーアーク)
その他の特徴や個人的感想です。
・スピードは出しづらくフルマラソンなどの長距離向き
・PEBAフォーム配合により、フューエルセル独特のモチモチ感は減少
・アディオスプロ3を重くして反発を弱くし、クッションを強めた感じ
その他のフューエルセルのランニングシューズについては「ニューバランス ランニングシューズ徹底レビュー! スペック・特徴まとめ」の記事を参照してください。