アシックスのGT-2000 14は、2025年8月7日からアシックスのオンラインストアで先行販売され、8月21日から一般発売となりました。
定価は税込16,500円で、前作GT-2000 13から550円値上がりしました。
シューズのタイプは、安定感のあるサポートを謳うプロテクションです。
しかし、前作のGT-2000 13からは大きくスペックも変わり、ノヴァブラスト5にも似た要素が加えられたため、それらと比較しながら、GT-2000 14のスペックや特徴を解説いたします。
GT-2000 14 重さ
ASICS公式
27cmで273gと前作とほぼ同じです。
GT-2000 14 アッパー
ASICS公式
アッパーはエンジニアードウーヴンメッシュです。
ウーヴンが混ざっているからか、あまり通気性の良いタイプではありません。
GT-2000 14 ミッドソール
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ミッドソールはノヴァブラスト5にも導入されたFFブラストMAX(フライトフォームブラストマックス)になりました。
前作はフライトフォームブラストプラスだったので、一番大きな変更点です。
かかと部にピュアゲルが内蔵されている点と、後述する3Dガイダンスシステムが搭載されている点は前作同様です。
GT-2000 14 アウトソール
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ミッドソールだけでなく、アウトソールも大きな変更がありました。
この画像だけでわかる人はわかると思いますが、ノヴァブラスト5と同じ形状です。
前足部の真ん中の「島」の部分が凹むことで反発性を加えます。
GT-2000 14 3D GUIDANCE SYSTEM(3Dガイダンスシステム)
ASICS公式
前々作のGT-2000 12から導入された3D GUIDANCE SYSTEM(3Dガイダンスシステム)は今作でも搭載されました。
この特徴は以下のとおりです。
①かかと部外側に適切な傾斜をつけ、かかとからの接地をよりスムーズに
②ミッドソールを内側のかかと部から中部にかけて広がりをもたせた立体形状にすることで、走行時の過度な倒れ込みを抑制
③靴底の接地面積を広げることで、安定した足運びをサポート
ASICS公式
また、より安定性の高いゲルカヤノシリーズには、GT-2000 14の「3Dガイダンスシステム」から1D足した「4Dガイダンスシステム」という機能があります。
ゲルカヤノ32にあってGT-2000 14にないのは、「アーチ部に配置されたフォームパーツが疲労時に必要となる中足部の安定性を発揮する」という機能で、これが3Dガイダンスシステムと4Dガイダンスシステムの違いです。
文字面だけではわかりにくいですが、具体的には中足部の突き上げ感のようなものがゲルカヤノ32の方が高いという印象です。
ゲルカヤノ32および4Dガイダンスシステムについて、詳しくは「アシックス ゲルカヤノ32 スペック・特徴レビュー!」の記事を参照してください。
GT-2000 14 走行感
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ミッドソールがフライトフォームブラストマックスになったことで、接地感は柔らかさが増しました。
GT-2000シリーズはスタビリティーモデルなので、あまり柔らかいと安定性が心配です。
確かにやや沈み込みはあるものの、大きく沈む感じはなく、GT-2000らしい安定感はあります。
そのぶんノヴァブラスト5のようなバウンス感は低いです。
これはシューズの重量が40gほど違うことが大きく影響していると思われます。
また、ある程度のバウンス感を得るにはある程度スピードを出す必要があり、ゆっくりジョグではその良さがわかりにくいです。
スタビリティーモデルとしては兄貴分として位置づけされるゲルカヤノ32と比較すると、安定感はゲルカヤノの方が圧倒的に高いものの、ノヴァブラスト5のバウンス感よりはゲルカヤノ32の安定感の方が強く出ている感じです。
例えるならGT-2000 14は、ゲルカヤノ32を70%、ノヴァブラスト5を30%継承して軽量化した感じです。
そのため、中上級者がジョグ用に使うには少し速めのペースがおすすめですが、その用途であればノヴァブラスト5の方が気持ちよく走れますし、初心者がレース用に使うのであれば、より安定性の高い前作「GT-2000 13」の方が良い気がします。
しかし、他メーカーではなかなか存在しない「少し弱めのオーバープロネーション対策」がされているという点がこのシリーズの強みであり、長年人気がある点だと思います。
以上の点から、前作と変わらず、やや膝や関節などが痛い中上級者ランナーのジョグ用や、ゲルカヤノを練習用とする初心者ランナーのレース用などのニッチな需要向けのシューズではあるものの、進化したがゆえに使いどころや使えるランナーがより限定されるようになったようにも思えます。
GT-2000 14 レビュー まとめ
スーパースポーツゼビオ
GT-2000 14のスペックのまとめです。
・重さ:27cm273g
・アッパー:エンジニアードウーヴンメッシュ
・ミッドソール:フライトフォームブラストマックス+ピュアゲル
・3Dガイダンスシステム
GT-2000 14の特徴のまとめです。
・バウンス感を得るにはある程度スピードを出す必要がある
・少し弱めのオーバープロネーション対策という、他メーカーにはないニッチなポイントがある
・ゲルカヤノ32を70%、ノヴァブラスト5を30%継承して軽量化した感じ
その他のアシックスのランニングシューズについては「アシックス ランニングシューズ徹底レビュー!スペック・特徴まとめ」の記事を参照してください。

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