アディゼロタクミセン11は、5キロから10キロ、駅伝やハーフマラソンなどのフルマラソンより短い距離のロードレースでパフォーマンスを発揮する、軽量レーシングモデルです。
発売日は2025年7月2日です。
定価は本体価格22,000円、税込で24,200円と、前作より本体価格で2,000円高くなりましたが、スペックや特徴がどう変わったかを中心にアディゼロ タクミセン11をレビューいたします。
アディゼロ タクミセン11 重さ

26.5cmで181gです。

こちらは前作のタクミセン10です。
6gほど軽くなりました。
アディゼロ タクミセン11 アッパー

アッパーはアディオスプロ4やアディゼロ ジャパン9と同じライトロックです。

前作(右)はリサイクルメッシュというやや柔らかいアッパーでしたが、基本的に硬めのアッパー(セラーメッシュ)が今までは多かった印象があります。
しかし、ライトロックはかなり柔らかめです。
かといって伸縮して力が逃げてしまうような柔らかさでなく、ツルツルして非常に気持ちの良い肌触りです。
アディゼロ タクミセン11 ミッドソール

ミッドソール素材はライトストライクプロです。
しかし、同じライトストライクプロながら、前作タクミセン10とは柔らかさが全然違い、今作タクミセン11の方が圧倒的に柔らかいです。
この違いはアディオスプロが3から4に変わった時と同様で、密度が異なるためと思われます。
また、厚さはヒールが33mm、前足部が26mmの7mmドロップで、前作から前足部が1mm薄くなりました。

前作タクミセン10と同じく、グラスファイバー製のエナジーロッド2.0がフルレングスで搭載されている点は同じです。
アディゼロ タクミセン11 アウトソール

アウトソールは前作から大きく変更されており、アディオスプロ4と同じく前足部内側にだけコンチネンタルラバーが配置され、他はライトトラクションが搭載されました。
ライトトラクションはコンチネンタルラバーほどのグリップ性はありませんが、グリップ性に特に問題はなく、軽量性に優れています。

前作のタクミセン10(右)は外側部分には軽量でグリップ性の高い「ライトウェイトテキスタイルラバー」、前足部の内側にはグリップ性と耐久性の高い「コンチネンタルラバー」が搭載されていました。
アディゼロ タクミセン11 走行感

前作はホールド感とフィット感が甘いのが気になりましたが、今作ではライトロックアッパーのおかげかフィット感が格段によくなりました。
履き心地はアディオスプロ4に似ています。

画像右はアディダスプロ4ですが、見た目もそっくりです。

アウトソールも似ています。

ミッドソールには厚さが刻まれていますが、33mmのタクミセン11に対し、アディオスプロ4は39mmです。
前作に比べるとミッドソールがかなり柔らかくなったため、沈み込む感覚ができました。
前作は足裏の感触は柔らかいにも関わらず沈み込む感覚もほとんどないので、反発が帰ってくるのも早く感じられました。
ところが今作ではアディオスプロ4にかなり寄ったタイプに変更され、アディオスプロ4から沈み込みと反発性を弱めて安定さを高めた感じのシューズです。
必然的にアディオスプロ4の練習用にも向いていますが、レース用にも向いています。
前作までは5kmや10kmなどの短い距離向けという位置づけでした。
しかし、今作はフルマラソンに使うのにアディオスプロ4かタクミセン11の好みの方を選ぶといったスタンスになったと思います。
前作タクミセン10や前々作タクミセン9もフルマラソンに使用するランナーはいましたが、より今作はフルマラソン向けです。
フルマラソンのレースでも、厚底カーボンがあまり得意ではない方にちょうど良い具合のシューズです。
一方で、やや硬めで反発が返ってくるのが早かった前作が好きだった方にはマイナスだと思います。
アディゼロ タクミセン11 レビュー まとめ

アディゼロタクミセン11のスペックや特徴をまとめると以下の通りです。
・重さ:26.5cm181g
・ソールの厚さ:33mm(ヒール33mm/前足部26mm)
・ミッドソール:Lightstrike PRO(ライトストライクプロ)+EnergyRods 2.0(エナジーロッド2.0)
・見た目も履き心地もアディオスプロ4に似ている
・短い距離だけでなくフルマラソン用としても、沈み込みすぎないシューズが好きな人にはおすすめ
・アディオスプロ4の練習用
その他のアディダスのランニングシューズに関しては、「アディダス ランニングシューズ徹底レビュー!スペック・特徴まとめ」の記事を参照してください。










コメント