
男子マラソンが世界記録保持者エリウド・キプチョゲ選手のイネオス1:59でのサブ2に沸いた翌日、女子はブリジット・コスゲイ選手がシカゴマラソンで世界新記録を達成しました。
記録は2時間14分4秒。16年間破られなかったポーラ・ラドクリフ選手の2時間15分25秒を一気に1分以上更新する衝撃的な記録でした。
そもそもポーラ・ラドクリフ選手の記録も、現在の歴代3位の記録に1分半以上の差をつける圧倒的な世界記録であり、もう超えることはできないのではないかとさえ言われていました。
21世紀に入って何度も更新されてきた男子の世界記録に比べ、女子は2003年から止まっていた時間がようやく動きましたが、一度壁が破られると一気に高速化する可能性はあります。
2001年、女子で初めて2時間20分の壁を破ったのは高橋尚子選手です。しかし、それがきっかけになったのか、高橋尚子選手が記録したベルリンマラソンの翌週に行われたシカゴマラソンでは、キャサリン・ヌデレバ選手が一気に約1分更新する世界記録を打ち立てました。
以降、2時間20分を切る選手は続出し、高橋尚子選手の記録は今や歴代24位(2019年10月13日時点)です。
世界記録の更新はその後も続くかと思いきや、前述のポーラ・ラドクリフさんの記録から久しく途絶えます。
しかし、今回の女子初のサブ15がきっかけになり、今後また更新されていくのではないかと思います。
また、日本人としては楽しみな選手がたくさん出てきた男子と比べ、女子は世界と一緒に長らく停滞気味です。
元気のある日本人女子選手の台頭を期待したいと思います。
ブリジット・コスゲイ選手はケニア人で、マラソンを始めてまだ3年目。自己記録を一気に4分以上更新したそうです。
これで男子のエリウド・キプチョゲ選手と合わせて男女ともにケニア人が世界記録保持者となりました。
なお、こちら↓が世界新記録達成のゴールシーンです。
マラソン界にケニア旋風は巻き起こっていますが、シューズはナイキの厚底旋風が巻き起こっています。
今回のブリジット・コスゲイ選手もピンクのヴェイパーフライネクスト%でした。
なお、この前日に行われ、人類で初めて2時間を切った「イネオス1:59」については「イネオス1:59でフルマラソン「サブ2」!人類初の2時間切り達成!」の記事をご覧ください。