
2020年の箱根駅伝でも話題となったのはナイキ の厚底シューズでした。
昨年はヴェイパーフライ4%でシェアを伸ばしましたが、今年はヴェイパーフライネクスト%により、ナイキのシェアを85%にさらに伸ばすなど、ほとんどの有力選手がこのシューズを履いていました。
区間賞も1区から9区までの9つはこのネクスト%を履いたランナーでしたが、10区だけは違いました。
10区の区間賞をとり、区間新を出したのは創価大学の嶋津選手でした。
彼はタスキを受け取った時はシード権外の11位でしたが、9位に押し上げてシード権を確保しました。
その走りでまず注目を浴びたのは帽子をかぶっていたことです。
フルマラソンならともかく、箱根駅伝で帽子をかぶる選手は見たことがありませんでしたが、解説によってその理由がわかります。
彼は生まれつき網膜色素変性症という目の病気を患っていることで紫外線対策として帽子を被っていたようです。
そしてもう一つ注目を浴びたのが足元の真っ白なシューズです。
9区までは一目でナイキとわかるようなド派手なカラーリングが多かったランナーの足元ですが、急に真っ白のシューズが登場したことで逆に目立ちました。
あとでわかったことですが、そのシューズはミズノのプロトタイプでした。
詳細はあまりリークされていませんが、やはりカーボンプレートは入っているようで、少々ハイカット気味に見えます。
嶋津選手が結果を出したことで、ミズノにとってはある程度の成功をおさめた箱根駅伝でしたが、一方でアシックス・アディダス勢は壊滅的な状況でした。
まず、アディダスは履いている人をほとんど見ないほどです。
優勝した青学はアディダスとの契約チームですが、10人全員がナイキのヴェイパーフライネクスト%を履いて走りました。
ところが表彰式ではアディダスに履き替えるなどスポンサーに配慮したようですが、それがかえってレースには使えないシューズだと言っているように思えてしまいました。
そしてアシックスはメタレーサーという、やはりカーボンプレートの入っている未発売シューズを提供していましたが、2区で早稲田の太田選手が区間6位になったくらいの実績しか残せませんでした。
この先頭の赤のシューズです。後ろのナイキ勢に埋もれてしまってますね。
東京マラソンの公式スポンサーでもあるアシックスは、おそらく東京マラソンEXPOでメタレーサーをお目見えさせるんじゃないかと思ってますが、もう少し結果を出しておきたかったところですね。