世界記録にあと2秒!2019年ベルリンマラソンで出したのは?

2019年のベルリンマラソンでは、世界記録に後2秒と迫る歴代2位の好記録が生まれました。

記録したのはエチオピアのケネニサ・ベケレ選手で記録は2時間1分41秒でした。

ベルリンマラソン 結果

優勝したケネニサ・ベケレ選手のラップはこんな感じです。

前半が1時間1分5秒、後半が1時間0分36秒と後半の方が速いネガティブペースです。

1km当たりのタイムにすると前半が2分53秒、後半が2分52秒というとんでもないペースです。

5kmごとの最速ラップは35-40km、そしてラストの2.195kmは2分49秒ペースですから、いかに後半が強かったかというのが伺えます。

レース展開としては、2位になったビルハヌ・レゲセ選手が先に30km過ぎに少し抜け出し、35km過ぎに逆転するというものでした。

仮にここでビルハヌ・レゲセ選手についていっていたら?というのはタラレバですが、もしかしたら世界記録が誕生していたかもしれません。

なお、ビルハヌ・レゲセ選手のラスト2.195kmは3分5秒ペースまで落ちますが、世界歴代3位の2時間2分48秒でフィニッシュします。

また、ビルハヌ・レゲセ選手は東京マラソン2019・2020を連覇した選手なので、覚えていなくても見たことのある人は多いのではないでしょうか?


優勝したケネニサ・ベケレ選手とは?

ケネニサ・ベケレ選手は日本人には馴染みが薄いかもしれませんが、実は5,000mおよび10,000mの現役世界記録保持者です。

ケネニサ・ベケレ選手の持つ世界記録

5,000m:12分37秒35
10,000mの26分17秒53

つまり、フルマラソンで絶対的王者であるエリウド・キプチョゲ選手に対し、トラック長距離の絶対的王者であったケネニサ・ベケレ選手がいよいよフルマラソンでも追いついてきたのです。

ケネニサ・ベケレ選手は圧倒的に強いラストスパートに定評があり、「皇帝」と呼ばれていました。

10,000m衝撃の世界記録の映像がこちらです。

ラスト1周の走りはとてもここまで9,600mを走ってきたとは思えないスピードです。

このスパートがあることがわかっているからこそ、ライバルたちは先に仕掛けなければならず、仕掛けたところを結局は差されてしまうというシーンは当時良く見ました。

もしエリウド・キプチョゲ選手とフルマラソンで最後まで争うことがあったら?と思うと、その勝負の行方は面白そうです。

キプチョゲ選手は2018年のベルリンマラソンで世界記録を打ち立てましたが、2019年は2週間後のイネオス1:59チャレンジに参加するためベルリンは回避していました。

もし彼が出て最後まで2人で争うことがあったら、どっちが勝っても確実に世界記録は誕生していたと思います。

皇帝と言えば?

ベケレは皇帝と呼ばれていましたが、実は元祖「皇帝」は彼ではありません。

皇帝ハイレ・ゲブレセラシエ

彼もまたエチオピア人です。

後にベケレ選手に抜かれますが、5,000m・10,000mの元世界記録保持者であり、今でも歴代2位の記録保持者です。

レースぶりも当初は「ベケレはゲブレセラシエのコピーだ」などと言われたようにそっくりで、ラストスパートの強さは目を見張るものがありました。

ゲブレセラシエ選手は当時の5,000m・10,000m世界記録を引っさげて2002年のロンドンマラソンでフルマラソンに転向します。

その後、2007年のベルリンマラソンで2時間4分26秒の世界記録を樹立し、翌2008年のベルリンマラソンでは2時間3分59秒に当時の世界記録を更新します。

5,000m・10,000mのトップランナーが歳を重ねてからフルマラソンに転向して好結果を出す流れは、彼からだったように思います。

なお、ゲブレセラシエ選手はアディダスのアディゼロを履いていたため、この頃はナイキはかなり少数派でアディダスの方が圧倒的に人気がありました。

ベケレの不運

今回は世界記録まで2秒でしたが、ベケレ選手は2016年のベルリンマラソンでも、当時の世界記録にあと6秒まで迫る2時間3分3秒の世界歴代2位の記録をマークしています。

トラックレースの勝負強さと違って、マラソン転向後はあと少しだけ世界記録にタイムが足りないという不運に見舞われているイメージがあります。

2020年シーズンは新型コロナの影響による多くのレースが中止という不運に見舞われてしまいました。

年齢的にもそろそろピークを迎える頃ですが、競技生活のラストスパートを彼の1ファンとしてもう一度見たいと願っています。

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