アシックス ランニングシューズ レーシングシリーズ4部作特徴まとめ

アシックスのランニングシューズは大別してPROTECT(プロテクト)・ENERGY(エナジー)・SPEED(スピード)・TRAIL(トレイル)の4種類があります。

その4種類はさらに以下のように各2種類ずつに分かれます。

PROTECT(プロテクト)

・STABILITY(安定した接地感)
・CUSHION(柔らかい接地感)

ENERGY(エナジー)

・SAVING(もっとラクにもっと長く)
・RETURN(いつもの道をはずませよう)

SPEED(スピード)

・FAST(軽快な走りを)
・RACING(スピードの追求)

TRAIL(トレイル)

・URBAN(比較的イージーな路面)
・MOUNTAIN(激しい区間に挑む)

SPEED(スピード)のRACING(レーシング)シリーズには、大きく分けて「METARACER(メタレーサー)」「SORTIEMAGIC(ソーティーマジック)」「TARTHER(ターサー)」LYTERACER(ライトレーサー)」の4種類のシリーズがあります。

このそれぞれのシリーズについて以下、解説いたします。

なお、シューズの重量はアシックス公式通販サイト、またはその他 販売店情報をもとに記載しています。

METARACER(メタレーサー)

アシックスで初めてのカーボンプレート入りシューズです。

シリーズとしましたが、2021年3月現在、メタレーサーはこの1種類のみで今後シリーズ展開されていくかは不明です。

シューズの重量は27cmで190gです。

カーボンプレートの他、アシックスでこのシューズにのみ搭載されているスペックが、つま先部分の通気穴「マジックベンチレーション」です。

また、メタライド ・グライドライド・エボライドなどのライドシリーズに搭載されているガイドソールテクノロジーが、レーシング用シューズとしては唯一メタレーサーに搭載されています。

ガイドソールテクノロジーとは、弓形のソールデザインにより、着地した足が前に転がるように足を進ませてくれる仕組みです。

ライドシリーズの中ではエボライドの転がり具合がメタレーサーに近いところがあるため、メタレーサーを勝負用にするなら練習用にエボライドを履くのがおすすめです。

次に、比較対象をナイキの厚底レーシングシューズ(ヴェイパーフライ・アルファフライ)として解説いたします。

まず、クッション性・反発性で比較すると圧倒的にナイキの厚底が上です。

ミッドソールの厚み自体、ナイキの厚底の方がありますが、素材に関してもナイキのズームXに対してメタレーサーは「FLYTEFOAM(フライトフォーム)」です。

FLYTEFOAM(フライトフォーム)は軽量さに優れた素材ですがクッション性・反発性はそれほど高くありません。

アシックスの中でも反発性ならフライトフォームプロペルやフライトフォームブラストの方が上です。

あえてフライトフォームを使っているのは、反発性よりも軽量性・バランス・回転力などを重視しているためと思われます。

では逆にナイキの厚底より優れた点ですが、フィット感・グリップ力・扱いやすさです。

まずフィット感ですが、これはアシックスのランニングシューズ全てに言える点で、かなり重視されているポイントです。

スペックの高さに注目がいきがちなナイキはフィット感がイマイチだったりするのと逆に、アシックスはこういう地味な点に優れています。

次にグリップ力ですが、見た目的には滑りそうなつるっとしたアウトソールなのに、むしろグリップ力が高いです。

そのため、反発感を生かして前に進むナイキの厚底と違って、しっかり地面を捉えて走りたい人に向いています。

なお、このアウトソールは「ウェットグリップラバースポンジ」と呼ばれています。

そして3点目は扱いやすさです。

ナイキの厚底には沈み込むようなズームXのクッションがあるため、着地時のバランスが悪いとエネルギーが上ブレ・横ブレし、スピードを出しづらいという感覚を持っている人もいます。

それに対してメタレーサーは沈み込みがなく、適度に硬さのあるクッションのため、圧倒的に扱いやすいシューズです。

シューズの重さ自体に大きな差はありませんが、沈み込みの有無やミッドソールの厚さの違いを考えると、圧倒的にメタレーサーの方が足を回転させやすいです。

これらの特徴を踏まえると、ストライド走法よりピッチ走法の方が向いています。

また、登りや下りの扱いが難しいナイキの厚底と違って、メタレーサーは登りも下りも対応しやすいシューズと言えます。

ソールもフラットでどこで着地しても問題ないので、フォアフットが求められるナイキのアルファフライより使いやすいと感じる人は多いと思います。

METARACER(メタレーサー)スペック・特徴

・重さ:27cm190g
・ミッドソール:フライトフォーム
・ガイドソールテクノロジー
・初心者でも扱いやすいカーボンプレート入りシューズ


SORTIEMAGIC(ソーティーマジック)

SORTIE(ソーティー)シリーズはまず大きく分けてソーティーマジックソーティージャパンがあり、さらにソーティーマジックはソーティーマジックRPシリーズとソーティーマジックLTシリーズに分かれます。

ソーティーマジックはアシックスの中でも一番の薄底シューズで、ソーティーマジックより少し厚みと重さのあるのがソーティージャパンです。

しかし、ソーティージャパンはすでに廃盤となってしまったようなので、以下ソーティーマジックRPとソーティーマジックLTについてスペックや特徴を解説いたします。

SORTIEMAGIC(ソーティーマジック)RP5

27cmで165gです。

ソーティーマジックRP5の「RP」はrepulsion(リパルジョン)の略で反発性を意味します。

軽量で反発性に優れるソーティーマジックの中でも、より反発性に優れるモデルであることを意味しています。

ミッドソールは中足部から前足部に軽量なフライトフォームを配し、つま先と後足部には、より反発性・クッション性に優れるフライトフォームプロペルを配置しています。

また、高剛性トラスティック材PEBAXを中足部から前足部に配置しています。

このPEBAX(ぺバックス)というのは、シャンクとかプレートとも言われるもので、非常に硬く屈曲しません。

これを中足部に配置し、シューズを屈曲させないことで、よりシューズに反発性を持たす役割を果たしています。

さらにつま先部分のアウトソールには、ASICS GRIP(アシックスグリップ)と言われる高グリップ素材が使われています。

これは前作RP4と比べても圧倒的に滑らない素材で、つま先でしっかり蹴って走ることに適しています。

ソーティーマジックRP5は、反発を使いながら、しっかり地面を蹴って進むパワー型のエリートランナー向けシューズと言えます。

SORTIEMAGIC(ソーティーマジック)RP5 スペック・特徴

・重さ:27cm165g
・ミッドソール:フライトフォーム+フライトフォームプロペル
・反発力を使いたいパワー型のエリートランナー向け

SORTIEMAGIC(ソーティーマジック)LT2

27cmで157gです。

ソーティーマジックLT2の「LT」はlightの略で軽量を意味しています。

軽量なソーティーマジックの中でも、より軽量なモデルです。

ミッドソールは全面フライトフォームで、フライトフォームとフライトフォームプロペルを併用しているRP5より軽量ですが反発性は低いです。

また、LT2もシャンクが入っていますが、RP5ほどしっかりは入っていないため、ソールはやや屈曲します。

つま先部分にはRP5と違ってASICS GRIP(アシックスグリップ)は入っていませんが、デュオソールがついており、グリップは充分にあります。

ソーティーマジックLT2は、中足部で着地する方・体重の軽い非力な方・ピッチ走法のランナーなどに向いているシューズです。

SORTIEMAGIC(ソーティーマジック)LT2 スペック・特徴

・重さ:27cm157g
・ミッドソール:フライトフォーム
・体重が軽くピッチ走法のエリートランナー向け

TARTHER(ターサー)

TARTHER(ターサー)シリーズにはターサージールというモデルがあり、ナイキの厚底がブームとなる前は多くのシリアスランナーがレーシングシューズとして着用していました。

ところがターサージール6を最後にターサージールは廃盤となり、後継モデルとしてターサーエッジが発売されました。

しかし、ターサーエッジは以前ターサージールを使っていた人からすると全く違うシューズだという声もあったからなのか、ターサーエッジ2が発売されるタイミングで、ターサーRPという、よりターサージールに近い仕様の新モデルも発売されました。

これにより、ターサーシリーズは「加速力のターサーエッジ」と「反発力のターサーRP」という2つの軸として商品展開していくことになりました。

TARTHEREDGE(ターサーエッジ) 2

27cmで194g(26.5cm185g)です。

前作のターサーエッジよりアッパーがアップデートされ、アダプトメッシュ2.0という硬めのアッパーになり、スピードが出しやすくなりました。

ミッドソールはフライトフォームプロペルで、フライトフォームよりクッション性・反発性に優れる素材です。

アウトソールは中足部から前足部にデュオソールが敷き詰められていますが、外側のチップの向きが異なるユニークなデザインです。

これによってグリップ性が強くなるようです。

後述のターサーRPや以前のモデル「ターサージール」と比べるとクッション性があるタイプで、デュオソールのある中足部あたりで着地するのがベストです。

TARTHEREDGE(ターサーエッジ) 2 スペック・特徴

・重さ:27cm194g(26.5cm185g)
・ミッドソール:フライトフォームプロペル
・薄底がいいもののソーティーマジックよりはクッションが欲しい人向け

TARTHER RP(ターサーアールピー)

27cmで186g(26.5cm175g)です。

アッパーはエンジニアードメッシュでミッドソールはフライトフォームです。

アウトソールの形状やプレートはソーティーマジックRP5に近いです。

中足部から前足部まで入ったプレートにより反発性が生まれます。

また、つま先部のASICS GRIP(アシックスグリップ)は高グリップで、強い蹴り出しをサポートしてくれます。

パワーで蹴って進むタイプのランナーに向いているシューズです。

シューズの特性としては、ソーティーマジックRP5にクッションを追加したようなタイプです。

また、廃盤になったターサージールにより近いのは、ターサーエッジよりこのターサーRPと言えるでしょう。

TARTHER RP(ターサーアールピー)スペック・特徴

・重さ:27cm186g
・ミッドソール:フライトフォーム
・ターサージールの後継シューズを探している人向け

LYTERACER(ライトレーサー)

ライトレーサーは以前「TS」「RS」という記号がついていました。

TSはトレーニングスペック、RSはレーシングスペックの略ですが、2019年春夏モデルから記号がなくなり、新たなライトレーサーとして生まれ変わりました。

実質初代のライトレーサーは、ライトレーサーTS7に続く8代目のライトレーサーTS8のような位置付けのシューズと思っていただければと思います。

現在は生まれ変わってから3代目のライトレーサー3が発売されていますが、1代前のライトレーサー2から解説いたします。

LYTERACER(ライトレーサー)2

27cmで232gです。

ソーティーマジックやターサーシリーズと比較すると重量はあります。

ライトレーサー2に特筆すべき機能性はありません。

しかし、部活性のトレーニングを想定して作られたというだけあって耐久性は抜群です。

アッパーはパフプリントという樹脂コーティングになっています。

このハフプリントは通気性はそれほど良くはありませんが、サイドの安定感・ホールド感が増し、耐久性を高めています。

ミッドソールは反発性に優れるフライトフォームプロペルです。

アウトソールは、デュオソールに着想を得た新しい意匠のラバー製です。

デュオソールほどではありませんが、しっかりしたグリップ感があります。

また、ASICS STANDARD RUBBER(アシックス スタンダード ラバー)とAHAR+(エーハープラス)という2つの素材が使われていることによって耐久性が高くなっています。

ライトレーサー2の使用用途や機能性は、ナイキのライバルフライ2と似ているとも言えます。

LYTERACER(ライトレーサー)2 スペック・特徴

・重さ:27cm232g
・ミッドソール:フライトフォームプロペル
・コスパ最強のトレーニングモデル

LYTERACER(ライトレーサー)3

ライトレーサー2からはマイナーチェンジで、アッパーはより耐久性を重視した物に変わりましたが、それ以外は違いが良くわかりません。

ライトレーサー3が発売されたことでライトレーサー2がより安く買えるケースが多いため、セールのライトレーサー2を狙った方が良いのではないかと思います。

まとめ

以上、アシックスのSPEED(スピード)RACING(レーシング)に分類される、アシックスの中でも最もスピードを出しやすいシューズのシリーズのまとめでした。

アシックスの他のシリーズや、アディダスのアディゼロシリーズ、ナイキのズームランニングシリーズについてもまとめていますので、よろしければ以下の記事も参照してください。

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